「ChatGPT」で過去の全会話を記憶可能に–パーソナルアシスタント化を加速
今回は「「ChatGPT」で過去の全会話を記憶可能に–パーソナルアシスタント化を加速」についてご紹介します。
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「ChatGPT」は、執筆、コーディング、調査といった日常タスクに役立つことが知られている。今回追加されたメモリー(記憶)機能は、同ツールをさらに有能なパーソナルアシスタントにする可能性を秘めている。
OpenAIは米国時間4月10日、ChatGPTの記憶機能をアップデートし、ユーザーとの過去の全ての会話を参照して今後の応答に生かせるようにしたと発表した。これは、以前からあった職業や好みなどの基本情報を記憶する機能を発展させたものだ。
これにより、ユーザーが情報を再説明する手間なく、ChatGPTはよりパーソナライズされた回答を提供できる。過去のやりとりを踏まえることで、人間同士の会話のように、よりスムーズで文脈に沿った対話が可能になる。
単純な機能に見えるが、これはOpenAIがChatGPTを単なるチャットボットではなく、生活に溶け込むパーソナルアシスタントにしようとしている姿勢を示す点で重要だ。最高経営責任者(CEO)のSam Altman氏は「X」の投稿で「ユーザーの生活を理解する、非常に便利でパーソナライズされたAIシステム」を目指していると述べている。
例えば、以前に議論したプロジェクトについて再び尋ねる際、「前に話した論文の件について、他の書き出し方を提案してほしい」と、背景を説明し直さずに質問できる。ChatGPTは過去の会話内容や、記憶しているユーザーの専門、好みの文体などを考慮して回答を生成する。
記憶機能には利点があるが、OpenAIに個人データや会話履歴を保存されることに懸念を持つユーザーもいるだろう。そのため、設定で過去の会話の記憶をオフにするか、機能自体を完全に無効にするかを選べる。
プライバシーが特に気になる会話では、「Temporary Chat(一時チャット)」を利用する選択肢もある。これはブラウザーのシークレットモードのようなもので、会話は記憶されないが、過去に記憶された情報も利用できない。
現在、記憶機能のアップデートは、「Plus」と「Pro」プランで提供が開始されており、「Team」「Enterprise」「Edu」プランには数週間以内に提供される予定だ。
同機能が利用可能になると、ChatGPTの画面にポップアップが表示される。なお、過去に記憶機能をオフに設定していた場合、今回の過去の会話の記憶機能も自動的にオフになる。