JR東海とCTC、「超電導リニア」の車両運用システムをアジャイル開発–25年夏に一部運用開始へ
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東海旅客鉄道(JR東海)は、「超電導リニア」の効率的な運営体制を目指し、デジタルトランスフォーメーション(DX)を推進している。その一環として、2023年から伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)とスクラムチームを構築し、「車両運用システム(Vehicle Operating System、VOS)」のアジャイル開発を進めてきた。2025年夏に一部機能を山梨リニア実験線で運用開始する予定。両社が4月11日に発表した。
今回開発するVOSは、山梨リニア実験線を走行する超電導リニア車両から得られる、車両データ、検査修繕データ、業務データなどを収集、分析、連携するシステムになる。作業計画、状態監視、装備品管理など、複数のデータを参照する作業の自動化が可能となり、人の手による間接業務を大幅に削減する。
例えば、異常な車両データを状態監視機能で発見した場合、交換部品の在庫状況や作業者の勤務情報などのデータを参照し、最適な作業計画を自動で作成するといった運用が想定されている。
リニア車両のメンテナンスなどに精通したJR東海の技術者が、CTCから技術指導と共同開発の支援を受けながら、スクラムチームでシステム開発を進めている。また、システムを利用する事業者自身が開発を担当し、ゼロからコードを作成するのは難易度の高さから珍しい事例となる。CTCが提供する伴走型コンサルティングサービス「build service」の活用においても、鉄道会社で初の取り組みという。
JR東海は、2025年夏の新しい「L0系改良型試験車」の投入に合わせて、VOSの一部機能である状態監視機能などを山梨リニア実験線で運用開始する計画だ。その後、作業計画機能や装備品管理機能などについても順次導入を目指し、開発を継続していく方針である。