FCNTとArithmer、AIを活用した簡易型検品システムを開発–製造業のDXを推進

今回は「FCNTとArithmer、AIを活用した簡易型検品システムを開発–製造業のDXを推進」についてご紹介します。

関連ワード (ソフトウェア等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。

本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


 FCNTとArithmerは、共同で中小製造業のユーザーでも手軽に始められる「簡易型AI検品システム」を開発した。2022年内に中小企業向けに提供開始を予定している。

 このシステムは、5G・ローカル5Gをはじめとした無線通信に対応し、過酷な製造現場の環境下でも長時間の安定稼働が可能なFCNTの「エッジAIカメラ」と、学習用のサンプル(良品と不良品)を準備するだけで、簡単かつ短時間で人工知能(AI)モデルを生成できるArithmerの検品パッケージ「ArithCheck」を連携させたもの。初めてAIを導入する製造業などのユーザーが手軽に始められるとしている。

 エッジAIカメラは、検品対象物の自動撮影と、ArithCheckがインストールされたPCへの画像転送を行う。なお、専用の放熱設計による熱対策により、工場など製造現場の過酷な環境下での高負荷な処理も安定して連続稼働できる。

 ArithCheckは、AIモデルの生成と良品・不良品の判定を行う。判定結果は専用アプリケーションで「OK」または「NG」で表示する。独自のアルゴリズムを基にユーザーが所有する画像に合う精度の高いAIモデルを短時間で生成することが可能だ。

 AIモデル生成時間はGPUで約40秒、CPUで約7分。なおこの時間は、良品画像280枚、不良品画像30枚の場合で、Windows10(64bit)の環境で概算した時間。またAI判定時間の目安は、数十枚/秒(GPU)、数枚/秒(CPU)となっている。

 FCNTとArithmerは、同システムを利用することで、AIモデルの生成をAIベンダーに委託することなく、ユーザー自身で何度でも生成できると説明。また、複雑な設定がなく、わずか3ステップでAIモデルを生成できるため、ITスキル人材が不在でも、すぐに利用できることもメリットだという。

 ほかにも、属人的なスキルに頼りがちな検品作業をデジタル化することで作業の効率化、作業者の負担低減、作業結果の均一化を図ることができる。加えて、誰もが検品作業に従事することができるようになることで、人手不足の解消にもつながる。また、検品対象物を自動撮影し、データを自動保存することでトレーサビリティにも役立ち、出荷後の顧客の問合せ対応時のエビデンスとしても活用できる。

 今後、製造工場のワイヤレス化が加速する中、場所を選ばず、自由に検品場所を設置でき、設置コストの低減を図ることができるのも大きなメリットだとしている。

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