顧客の最強DXインフラを創造するパートナーに–デル・テクノロジーズ大塚社長
今回は「顧客の最強DXインフラを創造するパートナーに–デル・テクノロジーズ大塚社長」についてご紹介します。
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日本企業の経営テーマとなっているデジタルトランスフォーメーション(DX)の実現は、パワフルで安全で信頼性に優れ、環境にやさしいIT環境が存在してこそなし得るものだろう。デル・テクノロジーズ 代表取締役社長の大塚俊彦氏は、顧客のDX実現にとって最適なITの選択肢を提供することが同社の役割だと話す。同氏にビジネスの状況や2023年の展望を聞いた。
–コロナ禍の2020年8月に「Dell・EMC」から「Dell Technologies」となりました。まずは、「Dell Technologies」のこれまでを振り返っていただけますでしょうか。
新体制が正式にスタートしたのは2020年のことですが、実際には2019年から日本でもデルとEMCの本格的な統合を進めてきましたし、それ以前にも“バーチャル・ワン・カンパニー”として1つの会社のようにシナジーを発揮できるように活動してきました。2019年までを第一期、2020年からを第二期とすれば、第二期の途中にコロナ禍が始まりました。第一期では、統合とシナジーを生かした成長のための基盤作りを成功させることができましたし、第二期ではその基盤の上に成長戦略を展開し、コロナ禍に入っても成長につなげることができると思います。
コロナ禍での当社の対応を振り返ると、まずお客さまのDXの推進を本格的に加速していくためお客さまに寄り添い、抱えている課題を正しく理解して、かなり実践的な方策の提供に努力したことが特徴的だったと思います。ここでは、マルチクラウドへの対応を含むDX推進のためのITインフラを最新にすること、働き方改革をより進化させる“Work from Everywhere”、データ活用の推進と新たな収益機会の獲得、サイバーへの対応を含むセキュリティの強化の4点に注力してきました。
これにより直近の第3四半期(2022年8~10月)業績は、特にDXを支えるインフラ領域の「インフラストラクチャーソリューションズグループ(ISG)」の売上高が7四半期連続で成長し、当期売上高としても過去最高となりました。日本市場も同様で、堅調に推移しており、市場からのご評価を頂戴しています。
この4点に注力する上では、私たち自身の変革も必要だと認識しています。コロナ禍の当初には、まず事業の継続性を担保しながら私たち自身の“Work from Everywhere”を導入・高度化させることで、より柔軟な働き方や生産性の維持・向上を図ることができましたし、ワークライフバランスの向上や時間を有効活用して新たな学びを得るなど、社員とのエンゲージメントも高まってきています。
また、2021年9月に新オフィス(東京・大手町の新本社)を開設しました。コロナ禍で当初意図した形でのオフィスの働き方は難しい状況ですが、お客さまと一緒にイノベーションを育んでいくエグゼクティブブリーフィングセンターや検証施設など、DXをリアルに実践していくための強い思いを込めた場所でもあります。日本のお客さまは、国内動向だけでなくグローバルの最新事例や知見を教訓として学ぶ意欲に溢れていますので、国内外で私たちが蓄積した知見や経験値、さまざまな事例や考え方をお客さまと共有し、お客さまにとって最適な価値をここで獲得していただけるよう数多くの施策を行っています。
コロナ禍においても、テクノロジー企業としてソリューションやサービスの拡充に取り組み、より一層加速したのではないかとも思います。「マルチクラウド」「エッジコンピューティング」「5G」「データマネージメント」「人工知能/機械学習(AI/ML)」「セキュリティ」の6つのソリューション領域で積極的な投資を行い、ソリューションメニューの拡充を進めていますし、製品面でもサーバーやストレージなどISG全体で500以上の機能拡充を図りました。クライアントPCでも堅牢さを担保しながら1kgを下回る軽量モデルを市場投入してご評価をいただくなど、コロナ禍でもお客さまのご要望にお応えしながらイノベーションを図ることができるよう取り組んできました。
ESG(環境、社会、統制)に関しても、2030年を目標とする“Moonshot Goal”に取り組んでいますし、ダイバーシティー&インクルージョンや、地球上でデジタルサービスの恩恵を受けることができていない10億の人々をご支援する取り組みなどに注力し続けています。