ヤマハ発動機、UX支援ツール導入で顧客接点強化–社内にナレッジ蓄積

今回は「ヤマハ発動機、UX支援ツール導入で顧客接点強化–社内にナレッジ蓄積」についてご紹介します。

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本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


 ヤマハ発動機は、ユーザー体験(UX)改善業務の支援ソリューション「UXグロースOps」を導入し、デジタルトランスフォーメーション(DX)の一環として、バイクユーザー向けスマートフォンアプリ「My Yamaha Motor」を通した顧客接点の強化に取り組んでいる。同ソリューションの提供と伴走支援を行うビービットが1月11日に発表した。

 ヤマハ発動機は「感動創造企業」を目指し、180以上の国と地域で二輪車やマリンなど多様な事業を展開している。既存領域にデジタルを掛け合わせた価値創造に取り組んでいる同社の重点課題の一つには、「デジタルを活用した顧客接点の強化」がある。

 ヤマハ発動機はコネクテッド機能を搭載した商品ラインナップを拡充し、全ての顧客・車両・販売店とつながり、収集されたデータを基に新しい体験の提供を目指す「コネクテッドビジョン2030」を掲げている。その中で同社は2020年から、インドネシアとベトナムを皮切りにMy Yamaha Motorを順次リリースしている。

 My Yamaha Motorは、顧客の充実したバイクライフを支援するアプリ。提供機能には、安心・安全なバイクライフを送るのに必要な保守点検情報の通知、故障時に有用な最寄りのディーラー検索やロードサービス、クーポンの配布などがある。

 製造業として長らくBtoBtoC(別の企業を介した消費者向けサービス)のビジネスを行ってきたヤマハ発動機にとって、BtoC(消費者向け)のデジタルサービス提供は前例のない挑戦だったという。顧客接点として強化していくには、ウォーターフォール型の開発とは異なり、リリース後もより良い体験提供に向けて改善を続けていく企画/開発手法が不可欠となる。これを受けて同社は、UXグロースOpsを導入。「UXグロース」という新たな業務を立ち上げ、自社のナレッジとして習得・蓄積し、顧客生涯価値(LTV)の最大化に取り組んでいる。

 UXグロースOpsは、UXの改善によって企業のデジタルサービスの利用継続率を向上させ、LTVの最大化を支援するソリューション。800社以上のUX向上を支援してきたといい、専門性とノウハウを持つコンサルタントが併走するのが特徴だ。

 この取り組みにおいてビービットは、約3カ月にわたって重要業績評価指数(KPI)の策定と業務プロセスの構築による仕組みづくりを支援した後、全プロセスにおいて業務伴走し、ヤマハ発動機へのナレッジ移管を行っている。

 UXグロースに関する業務運用の伴走支援では、各フローの業務進行とアウトプットの品質を高め、ヤマハ発動機内のナレッジ蓄積を支援した。UXグロースに関する業務プロセスの構築支援では、理想とするカスタマージャーニーとKPIの策定後、ユーザー行動の分析、施策の立案・実行・振り返りなどのサイクルを業務フローに取り込み、運用開始に向けた業務プロセスの構築をサポート。加えて、ユーザー行動を計測・分析するビービットのクラウドサービス「USERGRAM」を提供し、アプリユーザーの行動データに基づいた改善業務の環境を構築した。

 現在は、月に1回の頻度でバージョンアップを実施している。My Yamaha Motorのチーム内で改善業務が定着し、実践業務に基づいたUX視点を持つ人材の育成につながっているという。さらに、同アプリのグロース活動の中で発見されたユーザー行動を実店舗に報告して接客改善に生かすなど、デジタルからリアルヘの波及効果も生まれつつある。定量面でも、アプリダウンロード後の車両登録率の向上など、改善テーマ別の数値成果が見えてきているとしている。

 ヤマハ発動機では、今後バイクのセンサーから走行距離やエンジン回転数などの車両情報をスマートフォンに送るアプリ「Yamaha Motor Connect」とMy Yamaha Motorの連携、店舗とのさらなる連携を進め、顧客体験(CX)全体の向上を目指している。

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