レッドハット新社長が初会見で発信したビジネスメッセージとは
今回は「レッドハット新社長が初会見で発信したビジネスメッセージとは」についてご紹介します。
関連ワード (松岡功の「今週の明言」、経営等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。
本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。
本連載「松岡功の『今週の明言』」では毎週、ICT業界のキーパーソンたちが記者会見やイベントなどで明言した言葉を幾つか取り上げ、その意味や背景などを解説している。
今回は、レッドハット 代表取締役社長の岡玄樹氏と、Datadog Japan カントリーマネージャーの国本明善氏の発言を紹介する。
米Red Hatの日本法人レッドハットは先頃、2021年の事業戦略についてオンラインで記者説明会を開いた。岡氏の冒頭の発言はその会見で、同社が提供しているオープンハイブリッドクラウドを活用することによって、デジタルトランスフォーメーション(DX)に向けた企業カルチャーの変革についても支援する姿勢を示したものである。
2021年1月4日にレッドハット社長に就任した岡氏が会見を行ったのは今回が初めて。だが、筆者は2月に個別取材する機会を得て、本サイトに「『先進のデジタル技術で日本企業のカルチャー変革を支援したい』―レッドハット新社長が意気込みを語る」と題したトップインタビュー記事として掲載されたので参照していただきたい。この記事のタイトルにもあるように、「企業カルチャーの変革」というのは岡氏自身の強いこだわりでもある。
今回の会見の内容については関連記事をご覧いただくとして、ここでは改めて冒頭の発言に注目したい。
岡氏はレッドハットの2021年の事業戦略として、図1に示すように、キーワードとして「フォーカス」「As a Service」「自動化」「コアビジネス」「組織文化の変革支援」の5つを挙げた。この中で組織文化の変革支援が、まさしく企業カルチャーの変革支援のことである。
そして同氏は図2を示し、冒頭のように発言した。とはいえ、「なぜ、DXを成功させるためには企業カルチャーの変革が必須なのか」との疑問も浮かび上がってくる。その答えとして同氏が「絵解き」を行ったのが図2である。この図の説明は次の通りだ。
「DXにおいてよくテーマに上るのは『社内向けの業務効率化』、あるいは『お客さまに届ける新たな製品やサービス』だ。前者が内向きのDX、後者が外向きのDXとも言われる。しかし、これらを支える『カルチャーの変革』があってこそ、企業はDXを成功に導くことができると、私は確信している」
同氏はさらに、カルチャー変革のポイントになる考え方を披露した。それが図2の右側に記されている3点である。上から日本語の部分だけピックアップすると、「まずリリースし、改善を積み重ねる」「敏捷性を持って有機的に活動する」「誰が言ったかではなく、何を言ったか」といった具合だ。
同氏はレッドハットのビジネスとして企業カルチャーの変革を支援するため、コンサルティング部隊を増強させていく考えだ。
これまでの話でお気づきの読者もおられると思うが、レッドハットの事業戦略説明会でビジネスメッセージとして企業カルチャーの変革をこれだけ訴求したケースは、筆者の知る限り初めてだ。まさしく同社がテクノロジー企業だけではない次のステージに進み始めたと感じた会見だった。
ビットフライヤーの偽サイトが再び出現--フィッシングメール …
· 松岡功「今週の明言」 内山悟志「デジタルジャーニーの歩き方」 内山悟志「IT部門はどこに向かうのか」 林雅之「デジタル未来からの手紙 ...
DX支援サービスは技術系よりビジネス系が人気--IDC調査 ...
IDC Japanは、デジタルトランスフォーメーション(DX)を支援するサービスへの需要動向を調査した。