クアルコム、オンデバイスAI開発者向けライブラリー「AI Hub」を公開

今回は「クアルコム、オンデバイスAI開発者向けライブラリー「AI Hub」を公開」についてご紹介します。

関連ワード (ソフトウェア等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。

本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


 2023年には生成AIに対する関心が急激に高まり、開発も急進展したが、AI技術はすでに次の時代を迎えている。私たちが個人的に所有しているデバイスで実行される、オンデバイスAIが広がっているのだ。Qualcommは、モバイル業界の一大イベントであるMobile World Congress(MWC)で、開発者がテスト用デバイスにAIモデルを簡単にダウンロードできるツール「Qualcomm AI Hub」を発表した。

 Qualcomm AI Hubには現在75種類以上のAIモデルのライブラリーが登録されており、開発者はそれらのモデルをQualcommのチップを搭載したデバイスに簡単にダウンロードできる。モデルは今後も継続的に追加される予定だ。

 ライブラリーには、OpenAIの自動音声認識システムである「Whisper」や、Stability AIのテキスト画像生成モデルである「Stable DIffusion」などの人気のあるモデルも登録されている。Qualcomm AI Hubで提供されるモデルには、ハードウェアに合わせて、オンデバイスAIの性能を高めるための最適化が自動的に施される。

 これらのモデルには、「Qualcomm AI Engine」内で取り扱うことができるすべてのコア(NPU、CPU、GPU)を最大限に活用できるような改善が施されており、低電力消費、メモリ使用量の低減、最大で4倍の推論速度を実現しているという。

 オンデバイスAIの利点は、全体的にアプリケーションのパフォーマンスが向上することに加え、クラウドとのやりとりを回避することができるため、プライバシーが向上することだ。この特徴は、秘密を要するデータやプロプライエタリなデータを使用するモデルを作成する場合に役立つ。

 Qualcommの技術計画およびエッジソリューション担当シニアバイスプレジデント兼ジェネラルマネージャーを務めるDurga Malladi氏は、「Qualcomm AI Hubは、開発者に包括的なAIモデルライブラリーを提供し、事前に最適化されているAIモデルを素早く簡単にアプリケーションに統合できるようにすることで、より高速で信頼性が高く、プライバシーが保たれたユーザー体験を実現する」と述べている。

 Qualcommはすでに、Qualcomm AI Hub、GitHub、Hugging Faceで最適化済みモデルの提供を始めている。AI Hubのユーザー登録はすでに始まっている。

COMMENTS


Recommended

TITLE
CATEGORY
DATE
2023年に見込まれるテクノロジー投資増–けん引役はクラウド移行の根強い需要
IT関連
2022-12-09 18:04
[速報]マイクロソフト、Azure OpenAI Serviceで「Dall·E 2」の提供を開始、テキストから画像を生成可能。Ignite 2022
Microsoft
2022-10-13 23:51
生成AIの力をアジャイルで引き出す–変化の激しい技術に短いサイクルで対応
IT関連
2024-04-20 14:21
MosaicがGCからシリーズAで1850万ドルを調達、CFOソフトウェアスタックの再構築を目指す
IT関連
2021-02-27 23:22
グーグルがインドで個人ローンアプリの悪用を受け多数削除、悪質な取り立てで自殺も
ネットサービス
2021-01-18 08:11
5G電波が悪いときは設定変えて4Gで――ドコモが呼び掛け
企業・業界動向
2021-06-10 19:38
パブリッククラウド移行進めるイスラエル国防省、いかにデータを保護するか
IT関連
2022-03-15 21:16
スペースマーケット、従業員のIT機器とSaaSを統合管理–入退社管理工数と心理的負担を軽減
IT関連
2022-07-01 07:07
Red Hat Ansible Automation Platformのマネージドサービス、Microsoft Azure上で提供開始。クラウドもオンプレミスも構成管理可能
Ansible
2022-05-18 20:05
人気のJavaScriptバンドルツール「webpack」の開発はなぜ終わり、後継として「Turbopack」の開発が始まったのか。開発者がその理由を語る
JavaScript
2023-01-31 08:42
阪大、クラウド連動型HPC・HPDAシステム「SQUID」の運用を開始
IT関連
2021-05-07 14:33
「TeamViewer Frontline」、「SAP EWM」と統合–倉庫・物流業務の効率や生産性を向上
IT関連
2022-05-17 05:28
MVNOの価値はこれからどう変わっていくのだろうか (1/2 ページ)
くわしく
2021-03-12 20:38
Clubhouse、ようやくAndroid版(β)をまずは米国で公開
アプリ・Web
2021-05-11 09:01