世界株式の調整は続く？–リスクはリターンの源泉なり

今回は「世界株式の調整は続く？–リスクはリターンの源泉なり」についてご紹介します。

関連ワード （経営等） についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。

本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。

　本記事は楽天証券が提供する「トウシル」の「TOP 3分でわかる！今日の投資戦略」からの転載です。

　これら5点について、楽天証券経済研究所チーフグローバルストラテジストの香川睦氏の見解を紹介する。

　世界の株式市場は不安定な動きを続けている。米国市場では景気敏感株のウエイトが高いNYダウ平均は底堅い一方、IT系グロース株が多いナスダック指数は軟調だ。

　19日に公表された前回FOMC（米連邦公開市場委員会）の議事要旨では、当局者の一部が量的緩和（債券購入）の縮小を「いずれかの時点で協議したい」との姿勢を示した。米国市場では経済正常化に伴うインフレ懸念と金融政策の行方を巡る不透明感が株価の重石となっている。

　一方、日経平均は2月16日の年初来高値から約1割下落して自律反発と戻り売りを繰り返している。日本の1-3月期・実質GDP（国内総生産）成長率は▲5.1％（前期比年率）と発表され、個人消費などの内需低迷で景気回復が出遅れた状況を確認した。

　当面は経済活動再開に不可欠な感染動向の落ち着きとワクチン接種の進展を見極める動きとなりそうだ。なお、中国株の弱気相場（2月高値から2割下落）も日本株の不安要因である。

　図表1は、NYダウ平均、日経平均、中国株（MSCI中国株指数）の推移を示したもの。共産党政府・当局による大手中国IT企業に対する締め付けと米バイデン政権が打ち出した「対中経済デカプリング」が投資家心理を悪化させた。

　海外事業面で中国依存度が高い日本の株式市場にとって、米中対立や中国株の動向も外部環境として気になる要因だ。

　ただ、中国株も先週後半以降は安定に転じ、日本株の底打ちに寄与する兆しを見せている。

＜図表1：2月以降の中国株安も日経平均の軟調に影響した＞

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