複雑なサイト利用規約の要約を求める法案、米議員らが提出
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ウェブサイトの複雑すぎる利用規約を簡潔にすることを目的とした「サービス利用規約の表示、デザイン、読みやすさに関する法」(Terms-of-service Labeling, Design, and Readability Act:TLDR法)案が提出され、米民主党と米共和党の議員らが支持している。
同法案にはまた、企業に対し、消費者が自分のデータがどのように使用されるかに関する複雑な文章を読んで同意する負担を軽減するよう義務付ける狙いもある。
TLDR法はウェブサイトに対し、サービス利用規約の要約文を提供することを義務付けるものだ。TLDRはまた、「too long, didn’t read(長すぎるので読んでいない)」を意味するよく知られた頭字語でもある。
サービス利用規約の要約文は、理解しやすく、すぐに読めるものでなければならず、過去3年間に公表された報告義務のあるデータ侵害を記載する必要がある。また、利用規約の単語数と読むのに要する推定時間、ウェブサイトが取り扱う機密情報のカテゴリー、ユーザーの法的責任と権利放棄の概要が含まれている必要がある。ここでの機密情報には、健康情報、生体情報、位置情報などが該当する。
同法に抵触する行為については、各州の司法長官および米連邦取引委員会(FTC)が対処する。
これは超党派による法案で、上下両院で提案されている。上院版は共和党のBill Cassidy上院議員と民主党のBen Ray Lujan上院議員が提出した。
下院版を提案した民主党のLori Trahan下院議員は次のように述べた。「包括的なサービス利用規約はあまりにも長い間、企業のすべての条件に『同意』するか、ウェブサイトやアプリをまったく利用しないかのどちらかを消費者に強いてきた。交渉もなく、代替手段もなく、真の選択肢もない」
Cassidy氏は「ユーザーは、自分のデータがどのように使われるかを知るために、ウェブサイトの利用規約で何ページにもわたる法律用語を隅々まで目を通すよう強いられるべきではない」とした。
小規模事業者は提案されているTLDR法の規則を免除されることになっており、この規則がMeta Platforms(旧Facebook)、Twitter、Googleなどの大企業を対象にしていることが示唆されている。
「消費者は自分自身と家族のために、オンラインで情報に基づく意思決定ができてしかるべきだ」(Lujan氏)