「AppOps市場のリーダーを目指す」–ライムライト・ネットワークスが国内事業戦略
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ライムライト・ネットワークス・ジャパンは2月3日、報道機関向けに国内の事業戦略を明らかにした。2021年8月に買収したLayer0(MoovCorporation)と、11月に国内で正式提供を開始した「Layer0 by Limelight」を軸とした新たなコンテンツ配信網(CDN)が戦略の柱となる。
同社は、Layer0を「エッジロジックをアプリケーションに統合し、エッジをブラウザーにまで拡張するウェブ配信プラットフォーム」と説明、「Limelight AppOps Platform」を構成するサービスの一つに位置づけている。これに、ビデオストリーミングやファイルダウンロード/ゲームソフト配信など大規模なオブジェクトに対応するCDNサービス「Limelight Content Delivery Platform」とエッジ向けサービス「Limelight EdgeXtend Platform」を加えた3つを主軸に事業を展開している。
同社 ジャパン・カントリー・マネージャーの田所隆幸氏は、従来のCDNが大規模のオブジェクト配信に強い一方、新たな取り組みとなるAppOpsでは小規模のオブジェクト配信に強みを持つとした。
Layer0について、田所氏は「CDNをJavaScriptによってコンフィギュレーションでき、ほぼ全ての主要なモダンフレームワークによるウェブフロントエンドの開発に対応し、スプリットテスト、ブランチプレビュー、モニタリングなどを統合された環境で行えるAppOpsプラットフォーム」だと説明。
加えて、「この10年は、さまざまなクラウドサービスやSoftware as a Service(SaaS)、ツールなどをインテグレーションしてサービス環境を構築してきた。しかし、これにはインテグレーションコストや継続的なメンテナンスコストが掛かっていた。一方、統合されたAppOpsプラットフォームを利用すれば、より少ない労力とコストで優れた生産性とパフォーマンス、保護を得られる」とした上で、「次の10年はAppOpsが主流になると考えている」と語った。
従来型のCDNについては「動的コンテンツの高速化ができていない」という課題を指摘。また、これまでの開発サイクルではウェブ/CDNについて十分考慮されていないため、「CDNはプログラマブルになるべき」だとした。
Layer0では、「動的コンテンツがキャッシュされるように、アプリケーションに統合されたエッジロジックを提供している。さらに、予測型プリフェッチによってウェブブラウザーがエッジネットワークの“拡張機能”となる。つまり、CDNをエッジだけでなくブラウザーまで拡張し、開発者がJavaScriptベースでCDNを制御することが可能になる」(田所氏)という。
また、最近ではAPI連携をベースとした新たなウェブサイトの構築手法として「Headless CMS」が注目されており、またJamstack(JavaScript、API、マークアップ)アーキテクチャーの利用が拡大している。田所氏は、Layer0がJamstackを動的サイトに導入するために開発されたものだといい、今後こうしたアーキテクチャーを採用するウェブサイトを中心に「従来あまり注力していなかったウェブCDN市場に破壊的なアプローチで参入したい」と意気込みを示した。