Meta、うるう秒の廃止に向けて取り組み–インターネット障害の原因と指摘
今回は「Meta、うるう秒の廃止に向けて取り組み–インターネット障害の原因と指摘」についてご紹介します。
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本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。
MetaのエンジニアOleg Obleukhov氏とリサーチサイエンティストのAhmad Byagowi氏は米国時間7月25日、同社のブログで、うるう秒の廃止に向けて取り組んでいることを説明した。うるう秒とは、地球の自転による時間と時計の時間の差を調整するために、不定期に追加される1秒である。
1972年以降、うるう秒は、国際原子時(TAI)として知られる原子時計に27回追加されている。真夜中に時刻が23:59:59から0:0:0に変更されるタイミングで、23:59:60が追加で挿入される。これは、高精度な時刻管理サーバーのネットワークを拠り所にして、データベースへのデータの追加など、イベントのスケジューリングや正確な活動シーケンスの記録を行うコンピューターに、かなりの障害を引き起こしている。
同ブログでは、この時間の微調整は、メリットよりもインターネット障害などのデメリットのほうが多いと述べられている。
「うるう秒を調整することなくそのままTAIに従うことにしても、少なくとも2000年間は問題ないはずだと、われわれは予測している」と、Byagowi氏は、メールで述べた。「おそらくその時点では、修正を検討しなければならない可能性がある」
うるう秒の調整をめぐって、2012年にはRedditの大規模障害が発生し、Mozilla、LinkedIn、Yelp、航空機予約サービスAmadeusも、関連する問題に見舞われた。2017年には、ネットワークインフラ企業Cloudflareで、うるう秒に起因する障害が発生し、同社の顧客サーバーの一部がネットワークから切断された。Cloudflareのソフトウェアは、2つの時計を比較して、時刻が1秒巻き戻されたことを算出したが、その結果に正しく対応できなかった。
コンピューターは、カウント処理に非常に長けている。しかし、人間が導入するうるう秒などの不規則性が、その処理を妨害する可能性がある。最も悪名高い問題の1つが、2000年問題で、人間が作成したデータベースが西暦の下2ケタしか記録していなかったために、1999年から2000年になったときに計算がおかしくなる問題が発生した。これに関連する問題として、2038年には、一部のコンピューターで1970年1月1日からの秒数のカウントに使用している32ビットの数が足りなくなる問題が発生するとされている。
また、2022年に入ってからは、一部のウェブサイトで、2ケタのバージョン番号のみを扱うようプログラムされているために、ウェブブラウザーのバージョンが100に達した時に不具合が発生した。