AIへの意識や準備状況、国によって大きな隔たり–最新レポート

今回は「AIへの意識や準備状況、国によって大きな隔たり–最新レポート」についてご紹介します。

関連ワード (CIO/経営等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。

本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


 調査によって、多くの人が信頼できる人工知能(AI)の必要性を認めており、AIが規制されることを期待していることが分かった。またアジア太平洋地域では、インド、中国、シンガポールの人々が、現在の規制がAI利用の安全を保つために適切であると信頼していた。

 米国時間10月10日に発表されたKPMGの調査レポートでは、全回答者の約97%が信頼できるAIの原則を導入することを支持しており、4人に3人が信頼確保の仕組みが整っていればAIシステムを信頼するとしたことが明らかになった。また71%が今後AIに関する規制が導入されることを期待しており、61%はAIシステムを信頼することに警戒心があると回答していた。

 この調査は、世界17カ国の1万7000人(サンプルの規模は各国で約1000人ずつ)以上の個人を対象としてKPMGと豪クイーンズランド大学が共同で実施したものだ。このオンライン調査のデータは、2022年の9月から10月にかけて収集された。

 レポートによれば、85%の人がAIはさまざまなメリットをもたらすと考えている一方で、メリットがリスクを上回ると考えている人は半数にすぎなかった。回答者の約67%は、自分のAIに対する受容度は低いか、中程度だと回答していた。

 ただしシンガポールでは、10人に8人がAIを受容しており、世界平均の71%を大きく上回った。また同国では、72%がAIに対して楽観的であることも分かった。

 シンガポールの回答者は、約90%がAIにはさまざまな利点があると考えており、59%がリスクよりも利点の方が大きいとした。さらに、60%が仕事でのAI利用を信頼しており、44%がAIが自分の業務分野の仕事をAIが代替できると認めていた。AIは雇用を奪う以上に多くの雇用を創出するという主張に同意しなかったのは、わずか27%だった。

 シンガポールの人々の53%は、現在の規制や安全措置はAIを安全に利用するために十分だと考えており、この結果はインド、中国に次ぐ第3位だった。

 KPMGのレポートでは、AIの利用とガバナンスに関する政府への信頼には国によって「大きな違い」があると指摘しており、米国、英国、日本では、回答者のうち半数近くが政府を信頼していなかった。

 米国では、AIのガバナンス・開発について政府への信頼が「ない」か「低い」とした回答者は約49%、営利企業に対する信頼が「ない」あるいは「低い」と回答したのは39%だった。英国では、45%がAIのガバナンス・開発に関する政府に対する信頼を「ない」あるいは「低い」と回答しており、営利企業に対しては31%だった。

 また日本では、AIのガバナンス・開発に関する政府に対する信頼を「ない」あるいは「低い」と回答したのは47%、営利企業に対しては43%だった。

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