AIアシスタントで変わる開発現場、ローコード開発も容易に
今回は「AIアシスタントで変わる開発現場、ローコード開発も容易に」についてご紹介します。
関連ワード (ソフトウェア等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。
本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。
「TuringBots」(Forrester Researchによる造語で、開発やテストを支援するAIアシスタントを指す)は、プロの開発者といわゆる「シチズンデベロッパー」の両方にとって、プログラミングをより楽しめるものにしてくれるかもしれない。業界関係者は、こうした生成型の人工知能(AI)ボットはすでに開発プロセスを変えつつあり、生産性を向上させているという見解で一致している。ただし、開発者がAIに100%頼ることはできず、そのプロセスでは人間のスキルが必要になる。
すでに使われている開発・テスト用のAIアシスタントには、コーディングに関しては「GitHub Copilot」、インテリジェントな自動テストに関しては「testRigor」などがある。Forrester ResearchのアナリストJohn Bratincevic氏とDiego Lo Giudice氏は、同社のブログに掲載した記事で、生成AIを使用したこれらのアシスタントによって、「ソフトウェア開発ライフサイクル全体で、自然言語がツールの重要なオーサリング手段になった」と述べている。
記事では、これらの開発・テスト用AIアシスタントが利用されることで、「ローコードの普及が劇的に進む」と予想している。また著者らは「これは特にシチズンデベロッパーにあてはまる」とも述べている。その理由は、これらのアシスタントが「技術に詳しくない労働者がシチズンデベロッパーになるための過程を、従来よりも改善され、短く、簡単なものにしてくれる」からだ。
コードが書きやすくなれば、コードを書くスピードも大幅に上がる。フィンテック企業であるMission Laneのエンジニアリングおよびテクノロジー責任者Mike Lempner氏は、「あるフロントエンドのウェブアプリケーションを書いた経験がないプラットフォームエンジニアは、生成AIを利用することで、スプレッドシートにデータを入力して、わずか数分でシンプルで使いやすい社内向けウェブアプリケーションを作成することができた」と述べている。「どれだけ経験豊富なフロントエンドエンジニアでも、この種のもののコードを書き、テストし、デプロイするには数時間はかかっただろう」
Lempner氏は、それに加えて、「コードを書く作業が自動化されれば、設計やアーキテクチャーにもっと多くの時間を割ける」と述べている。「生成AIで環境に合った適切なソリューションを構築できるようにするには、やはり優れた設計とアーキテクチャーが必要になる」
Salesforceのプロダクトおよび業界マーケティング担当エグゼクティブバイスプレジデントを務めるPatrick Stokes氏は、生成AIはその方向へ向かうための大きな一歩だと述べている。なぜなら、「ほとんど誰でもAIに機能するプログラムを生成してもらうことができる」からだ。Stokes氏は、「それによって、自分でコードを書くよりも桁違いに短時間で済む。開発者は、何時間もかけてそのコードを書く代わりに、その時間をユーザーに満足してもらうためのテストや、安全性の確保や、インターフェースの修正に費やせるようになる。その結果、開発者とエンドユーザーの距離は必然的に近づき、ずっと短い時間で高品質のアプリが作れられるようになるだろう」と述べている。