製造業・建設業・設備管理業など現場特化SaaS「SynQ」を手がける福岡発のクアンドが1.2億円を調達
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製造業・建設業・設備管理業などにおいて、遠隔地にいる管理者と現場担当者をつなぐビデオ通話ツール「SynQ Remote」(シンクリモート)を提供するクアンド(QUANDO)は8月2日、第三者割当増資による総額1億2000万円の資金調達を発表した。引受先は、ALL STAR SAAS FUND、UB Ventures、ドーガン・ベータ、F Venturesおよび個人投資家。今回の資金調達が外部投資家からの初回エクイティファイナンスという。調達した資金は、採用活動およびSynQ Remoteの新規機能開発や販路拡大、「SynQ」シリーズにおける新プロダクトの開発にあてる予定。
2017年4月設立のクアンドは、「地域産業・レガシー産業のアップデート」をミッションに掲げ、現場向け情報共有プラットフォーム「SynQ」(シンク)を提供する福岡発スタートアップ。
これまで同社は、原子力発電所向けバルブ製造メーカーとクラウドメンテナンスシステムの共同開発や、鋼材機器メーカーと遠隔制御AIシステムの事業化など、レガシーな産業の現場のDXを手がけており、SynQはその経験を通して感じた「現場特有のコミュニケーションや情報共有の課題」に対するソリューションという。第1弾として、現場仕事に特化した遠隔支援ビデオ通話アプリ「SynQ Remote」をリリースしており、建設業・製造業・メンテナンス業・行政など累計67社・584アカウント(2021年7月31日時点)が利用しているそうだ。
SynQ Remoteは、ビデオ通話機能をはじめ、音声テキスト化機能も採用。現場仕事の多くは、騒音環境下にあることが多く、音声だけでの会話では現場側では「聞こえない」といった状況が発生しやすい。このため、テキストで相手に指示できるようにしているという。
また、現場で図面を見ながら会話できるようにする「画面共有」機能、対象物を指さしながらコミュニケーションをするような現場型のコミュニケーションを実現する「ポインター」機能、撮影した写真に直接・絵を書いて相手に指示を送れる手書きメモ機能を採用。遠方にいる人が任意のタイミングで写真を撮影できる「遠隔撮影」も搭載している。
遠隔にいるベテラン技術者が現場の新人作業者に指示している場面。ポインター機能を使うことで口頭では伝わりづらい作業手順を遠隔から指導でき、限られたベテラン技術者の労働力をレバレッジできるという
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