DX支援ベンダーは人材マネジメントの課題をデジタルで解消せよ
今回は「DX支援ベンダーは人材マネジメントの課題をデジタルで解消せよ」についてご紹介します。
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本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。
ニューノーマル時代の新たな働き方として、多くの企業が取り組み始めている「ハイブリッドワーク」。だが、ここにきて人材マネジメント上の課題が浮き彫りになってきた。デジタルトランスフォーメーション(DX)支援ベンダーはデジタルでこの課題解消に向けて腕の見せ所だ。
長引くコロナ禍において、オフィス勤務とリモートワークを組み合わせたハイブリッドワークに取り組む企業が増えてきている中で、人材マネジメント上の課題が浮上していることを示す調査結果が明らかになった。
パソナグループが先頃発表した「“大離職時代”の企業活動への影響に関する調査」と題したレポートの中に、その興味深い結果と見方が記されているので、本稿ではその内容を取り上げたい。
同調査は、日本をはじめとした世界12カ国・地域にある日系企業を対象に、「大離職時代」がどのように企業に影響をもたらしているのか、コロナ禍以前と以降の従業員の仕事に対する価値観の変化や離職状況などを調査し、821社の回答結果を分析して傾向をまとめたものだ。
コロナ禍を経て、働く人の仕事に対する価値観や会社に期待することなど、労働を取り巻く環境や意識が大きく変化する中、米国では「大離職時代(Great Resignation)が到来し、企業活動に大きな影響を及ぼす」と言われていることが、この調査の背景にある。
調査レポート全体の概要については同社の発表資料をご覧いただくとして、ここではその中から人材マネジメントに関する調査結果を2つ取り上げる。
1つは、人材マネジメントそのものの難しさを浮き彫りにした結果だ。「人材マネジメントにおいて、コロナ前と比較して難しさを感じている点はあるか」という質問に対し、全体の70%の企業が「はい」と答えた。国・地域別の回答では、日本が84%と最も割合が高い結果となった(図1-1、図1-2)。
さらに、図1-1の設問で「はい」と答えた人に「具体的にどのような難しさを感じているか」を聞いたところ、「従業員のモチベーション維持・向上」が59%、「従業員の仕事・働き方に対する考え方」が53%と、過半数を超える割合を示した(図2)。
同社ではこうした結果について、「コロナ禍により多くの企業でリモートワークの導入が加速し、企業は従業員それぞれの希望に合った柔軟な働き方を容認しつつも、コミュニケーション不足などが課題として残った。コロナ以前は対面で行っていた従業員への日々の声掛けや短時間の面談などが気軽に実施しにくくなったことなどから、特に従業員のモチベーション維持に難しさを感じていると推察される」との見方を示している。