シスコ、過去最大の製品群を発表–セキュリティではSOC用生成AIも披露

今回は「シスコ、過去最大の製品群を発表–セキュリティではSOC用生成AIも披露」についてご紹介します。

関連ワード (セキュリティ等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。

本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


 Cisco Systemsは米国時間6月4~8日、ネバダ州ラスベガスで年次カンファレンス「Cisco Live!」を開催している。6日の基調講演では、会長兼最高経営責任者(CEO)のChuck Robbins氏がステージに立ち、2万人の来場者を前に同社の方向性を示した。

 「Ciscoは人々、モノ、全てをつなげたい。しかも安全に」――Robbins氏は、同社のビジョンをこう伝えた。同社は、それを実現するために開発と製品化を進めており、「今年(2023年)のCisco Live!で発表するイノベーションは過去最大級になった」と胸を張る。

 「テクノロジーは、コロナ禍でも経済を回し続け、人々のつながりを支えた。今や、世界の政府、経営者がそのパワーを認めている。テクノロジーはわれわれ人類の将来の鍵を握っている」(Robbins氏)

 テクノロジーの重要性が高くなっているからこそ、取り巻く環境は複雑になっている。「多国籍企業は、データ主権、クラウドのホスティング先、利用する場所などを考慮しなければならない」とRobbins氏。同社が「世界に100万もの顧客とパートナーがおり、約8万2000の政府・政府機関と協力しており、世界の大企業の98%を顧客に持つ」(Robbins氏)と述べ、「Ciscoは、どこにいても顧客を助けることができる」と続けた。

 そのテクノロジー界の最新トレンドがAIだ。AIの進化は加速しており、Robbins氏は「AIをどのように使うのか、信頼できるのか、どのようなメリットがあるのか、リスクは何かなどを考えなければならない」とじゃタル。「CiscoはAIをいい形で活用したいし、責任ある方法で行う」と同社の姿勢を。Cisco Live!では、生成AIをセキュリティ監視センター(SOC)に利用する新機能も発表した(本稿後述)。

 Robbins氏が、時間を割いて強調したのがセキュリティだ。同社は、ネットワークなどのインフラからセキュリティに拡大しており、2022年の同イベントでは「Cisco Security Cloud」を発表した。20234月末開催の「RSA Conference」では、「Cisco XDR」を発表したばかりだ。

 なぜセキュリティが重要なのか――Robbins氏は、「82%の企業が、今後24カ月以内に自社内で大規模かつ破壊的なサイバーイベントが発生すると予想している。一方で、自社をしっかり保護できるセキュリティアーキテクチャーを持っていると回答した企業は15%に過ぎない」という最新のセキュリティ調査の結果を紹介した。

 現在、接続された人とモノは150億、2030年には2倍になると予想されているとRobbins氏は言う。「CiscoのIoTコントロールセンターには2億2000万が接続されており、そのうちの920万が車両だ。まだまだIoTは始まったばかりだ」(Robbins氏)。同社は、プロアメリカンフットボールリーグのNFLとの提携で、「スーパーボール」イベントのネットワークを担当しているが、「53ペタバイトものデータを安全に、確実に処理してきた」とRobbinsは胸を張る。また、欧州最大の通信事業者が、同社のASIC「Cisco Silicon One」を搭載した「Cisco 8000」ルーターを導入し、エネルギーコストを90%削減したことも紹介した。

 このようなネットワークやセキュリティなどの技術をシンプルに届けることが同社の重要なフォーカスとなる。「これまでの競争は機能を中心としていた」とRobbins氏。「Ciscoは機能について話すことが大好きだ。だが、これからわれわれは、ネットワーク、セキュリティ、アプリケーションの展開と開発などをシンプルにする」と約束した。

 シンプルさに加えて、卓越した製品(ソフトウェア、ハードウェア)開発、クラウド/オンプレミスなどの選択肢も重要なフォーカスだという。「Ciscoは、顧客、パートナーに投資している。それを通じて、インクルーシブな世界というわれわれのパーパスを実現する」とRobbins氏は述べた。

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