レガシーアプリケーションのクラウド移行のフレームワーク
今回は「レガシーアプリケーションのクラウド移行のフレームワーク」についてご紹介します。
関連ワード (マルチクラウドの意義とテクノロジー、特集・解説等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。
本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。
企業におけるパブリッククラウドの利用は、今や当たり前の時代になっています。今日では、複数のパブリッククラウドを活用する「マルチクラウド」が主流になりつつあります。独立系ITコンサルティング・調査会社のアイ・ティ・アール(ITR)の調査によれば、複数のパブリッククラウドを利用する企業は7割以上となっています。パブリッククラウドで稼働するアプリケーションは、どちらかといえば新規のものが多数を占めています。現在運用中の基幹系は、オンプレミス(プライベートクラウド)で稼働しているという形態が多いようですが、最近ではオンプレミスで稼働するアプリケーションをパブリッククラウドやクラウド上のコンテナー環境へ移行する取り組みが始まっています。
オンプレミスで稼働するアプリケーションをクラウドに移行する作業は容易ではありませんし、アプリケーションの移行が目的ではありません。重要なのは、「ビジネス戦略>アプリケーション戦略>クラウド戦略」という順で落とし込むことです。
組織のビジネス目標は何か、また、その目標を達成するためアプリケーションやデータをどのように利用、処理、保護、アクセスするのか。現時点ではこれらをどう実施し、1年後、2年後、5年後に、どのように行っていく予定なのか――理想的なのは、ビジネス戦略がアプリケーションとデータ戦略を推進し、アプリケーションとデータ戦略がクラウド戦略にインプットされ、全てが日々の運用ベースに集約されていくといった道筋です。
クラウドサービスの進化に伴い、ソフトウェアのアーキテクチャーや実行環境も大きく進化しています。例えば、モノリシック(一枚岩)なアーキテクチャーからマイクロサービスアーキテクチャーへ、実行環境は仮想サーバーに加えてコンテナーやサーバーレスの活用など、その選択肢は広がりを見せています。一般的に大手企業においては、この数十年の間に開発、導入されたアプリケーションが数百に及ぶのではないかと推察します。これらのアプリケーションを簡単にクラウドへ移行できるわけではありません。既存のアプリケーションをモダナイズ(最新化)し、最適なビジネス成果を上げる計画を策定するにはどうすればよいのでしょうか。