和歌山市ら、「ChatGPT」の安全なビジネス利用を支援するツールを実証

今回は「和歌山市ら、「ChatGPT」の安全なビジネス利用を支援するツールを実証」についてご紹介します。

関連ワード (ビッグデータ等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。

本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


 和歌山市とクラフターは「ChatGPT」を手軽かつ安全に使えるようにする同社のツール 「Crew」について、実証実験を開始した。

 Crewは、個人情報などのセンシティブな情報を検知して非表示にし、登録している従業員の権限を設定できる。個人情報の検知やログ監視の機能により、ビジネスにおいてもChatGPTを安全に使うことが可能になるという。

 実証実験では、マニュアルや議事録など和歌山市固有の情報から回答を生成する過程において、ChatGPTが詳細かつ適切な回答を提供できるかを検証する。活用を想定する業務として、市役所におけるFAQ(よくある質問)への対応を選定した(図1)。

 和歌山市は、市役所内部の問い合わせ対応の自動化・省力化などにChatGPTを活用できれば、問い合わせ件数の減少や時間の削減につながると期待している。しかし、そのためには同市の各種規定などを基に回答を生成できる仕組みが必要なため、今回の実証に至った。同市は、アップロードしたドキュメントから回答を生成できる機能に注目し、Crewを選定したという。

 Crewでは、NGワードを登録することで、企業ごとの機密情報を追加できる(図2)。また、企業メールアドレスで簡単に登録でき、チャット画面で質問が可能。OpenAIへのデータ受け渡しを制限でき、入力データが学習に利用されることなく使えるとしている。

 利用の際は、OpenAIへ個別に登録する必要はない。管理者は、部署、チーム、役職などに応じて臨機応変に権限を付与し、検索や削除が可能なユーザーを指定できる。メンバーは企業のメールドメインで登録でき、チャット履歴が蓄積されるため、ユーザーごとの利用状況やチャット履歴が確認可能だ。

 チャット内容はオープンに共有されるため、システムに詳しくないユーザーもチャットを参照して利用できる。グループチャネルを活用し、会話したスレッドに複数人で参加することで、プロンプト(AIへの指示)やチャットが苦手なメンバーも利用できるとしている。

 ChatGPT単体にはない書類を基にした会話機能もあり、説明書類や手順書といった社内文書をアップロードして書類から回答できる。これにより、繰り返し発生する同等作業、異動者や採用者のオンボーディングトレーニングの負担を軽減することが期待される。

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