ドーモ、データ活用を企業文化として根付かせる「データアンバサダー」を提唱
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法人向けクラウドサービスを提供するドーモは3月24日、デジタルトランスフォーメーション(DX)を成功させるために、データ活用を全社に展開し、企業文化として根付かせるポジションとして、新たな役職「データアンバサダー」を提唱すると発表した。データアンバサダーは、「データ人材」と言われるデータエンジニア、データサイエンティスト、データアナリストがカバーできていなかった職務を担う。
世界規模でデジタル化の波が押し寄せる中、あらゆる業界・業種のビジネスモデルがデジタル技術で変化し、適応できなかった企業は市場から淘汰(とうた)されていく。企業がDXを進めなければならない理由は、変化の波に飲み込まれることなく、新たな市場環境で成長を続けるためだといえる。だが、DXの取り組みを着実に進め、高い成果を生み出せている企業はまだ限られているとドーモは説明する。
経済産業省が2020年に発行した「データ利活用のポイント集 – データ利活用の共創が生み出す新しい価値」の「データ利活用における社内体制の在り方」という章によると、データ活用やデジタル戦略に関する責任を全社的に担う最高データ/デジタル責任者(CDO)について、日本企業は欧米主要国と比べると設置率は低いものの、設置が確実に進んでいるという。CDOの設置まで達していない企業でも、データ人材としてデータエンジニア、データサイエンティスト、データアナリストなどの専門職を設けてきた。しかしながら、思うような成果を生み出している企業は一部にとどまっている。
社内におけるデータ活用が浸透しない大きな要因として、データが経営層や各事業部門の内部に抱え込まれている「データのサイロ化」により、データの収集・管理が難しいほか、「データを全社的に共有・分析して、業務やビジネスに生かしていこう」という「企業文化」が未成熟であることが挙げられる。
今回ドーモが提唱するデータアンバサダーは、DXの推進、データドリブンなビジネス環境の実現、データ活用に向けた企業文化の醸成に責任を持つ。あくまでも現場側を向き、ベストなデータ活用の在り方をCDOや最高情報責任者(CIO)、データアナリストらと連携して推進する。
データアンバサダーに最も求められるのは、「現状を変えなければならない」という強い当事者意識を持っていることだという。組織全体で仕事のやり方をデータドリブンに変えていくのは容易ではないため、明確なビジョンと高いコミュニケーション能力を持ち、さまざまな抵抗や問題に直面しても屈しないことが重要である。
現状では、データ活用に対する意識が高い一部従業員のボランティア的な取り組みによって、社内データの活用が図られているが、真の「データの民主化」や「データ活用文化の定着」を達成するには、専任の役職として「データアンバサダー」を設置するべきだという。
全ての従業員がデータにアクセスし、ビジネスの成長につながる知見を得て、迅速にアクションを起こせる環境を整えていない企業は、今後デジタル化のうねりに飲み込まれ、急速に競争力を失っていくとドーモは警鐘を鳴らす。データ活用を通してDXを加速させたいと考える企業にとって、そのための環境づくりを担うデータアンバサダーは不可欠な存在だといえる。