ヴイエムウェアとNVIDIA、生成AIプラットフォームを発表

今回は「ヴイエムウェアとNVIDIA、生成AIプラットフォームを発表」についてご紹介します。

関連ワード (ビッグデータ等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。

本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


 VMwareとNVIDIAは米国時間8月22日、VMwareがネバダ州ラスベガスで開催している年次カンファレンス「VMware Explore 2023」で、生成AI分野の新たな協業を発表した。両社の技術を組み合わせた企業向け生成AIプラットフォーム「VMware Private AI Foundation with NVIDIA」を2024年初頭にリリースする。

 VMware Private AI Foundation with NVIDIAは、クラウド仮想化基盤「VMware Cloud Foundation」と、仮想化環境上でAIワークロードを実行するための「NVIDIA AI Enterprise」を組み合わせ、NVIDIAの高性能GPUなどアクセラレーテッドコンピューティングのハードウェアを活用する生成AIのためのフルスタックのコンピューティング基盤になる。企業はこれを利用して、「NVIDIA MeMo」やMetaの「Llama 2」などの大規模言語(LLM)による自社向けの生成AIを迅速に開発、運用できるようになるとする。

 アクセラレーテッドコンピューティングハードウェアとして、データセンター向けGPUの「NVIDIA L40S」や、データ処理プロセッサー(DPU)の「NVIDIA BlueField-3」、高速ネットワークインターフェースの「NVIDIA ConnectX-7 SmartNIC」を利用できる。「NVSwitch」などによって、リソース拡張時のコンピューティングノード間接続やストレージとの接続も極めて低遅延だとしている。Dell TechnologiesとHewlett Packard Enterprise(HPE)、Lenovoの3社がVMware Private AI Foundation with NVIDIAをサポートする。

 生成AIは、OpenAIが「ChatGPT」を公開した2022年後半から世界的なブームが続く。特に企業では、チャットボットやAIアシスタントを組み合わせて、高度で複雑な情報を大規模なデータソースからすぐ見つけたり、膨大な情報を簡潔なレポートにまとめたりでき、従業員にとって負担の大きな作業を生成AIで大きく効率化できることが期待される。

 一方で、企業が保有するデータの機密性やセキュリティ、プライバシーを高度に保護する必要があり、企業独自の生成AIを開発していくためのデータ学習などの基盤の構築、拡張にも巨額のコストを必要するなどの課題を伴う。こうした課題は、企業が生成AIを活用する上での大きな障壁になるという。

 VMwareとNVIDIAは2013年に協業を開始し、仮想化技術やシミュレーションなど多様なテーマでソリューションを開発している。AI関連では、2021年にNVIDIA AI Enterpriseをリリースしたほか、直近では分散環境におけるマルチノードでのデータ学習の実現にも取り組んでいるという。

 生成AIでの協業についてVMware 最高経営責任者(CEO)のRaghu Raghuram氏は、生成AIとマルチクラウドの親和性が極めて高いとし、「企業はセキュリティなどの懸念事項を克服しながら自社ならではの生成AIをクラウド、データセンター、エッジなどあらゆる場所で活用でき、競争力を高められるようになる」とコメントした。

 NVIDIAの創業者でCEOのJensen Huang氏は、「あらゆる業界の企業が生成AIを自社のビジネスに組み込む競争の最中にあり、フルスタックのソリューションを提供することで、生成AIが企業にもたらす可能性を解き放つ」と述べている。

 基調講演での詳しい発表内容は別の記事でレポートする。

(取材協力:ヴイエムウェア)

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