アドビ、生成AI「Firefly」の次世代モデル3種を発表

今回は「アドビ、生成AI「Firefly」の次世代モデル3種を発表」についてご紹介します。

関連ワード (ソフトウェア等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。

本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


 Adobeは、膨大な数のクリエイターがすでに日常のワークフローに組み込んでいる強力なモデルを進化させることで、人工知能(AI)市場で先行する各社を静かに追い上げている。同社はこのほど、AI製品をさらに拡充することになる複数のAIモデルとアップデートを発表した。

 Adobeは米国時間10月10日、クリエイター向けの年次カンファレンス「Adobe MAX」の初日に最新のイノベーションを発表した。その一環として明らかにしたのが、3つの新しい生成AIモデル「Firefly Image 2 Model」「Firefly Vector Model」「Firefly Design Model」だ。

 加えて、「Adobe Creative Cloud」アプリと「Adobe Express」に新たなAI機能を追加すると発表した。

 「Adobe Firefly」はテキストから画像を生成するAIで、約6カ月のベータ期間を経て9月に一般提供が開始された。

 Fireflyのベータ版が3月に初めてリリースされて以来、ユーザーがこのモデルを使って生成した画像は30億枚を超える。Adobeは今回、この取り組みをさらに一段階引き上げて、はるかに進化した後継ツールのFirefly Image 2 Modelをリリースした。

 Adobeによると、新モデルの主な特長は視覚的表現の品質向上にあり、より忠実な細部、解像度の向上、より鮮やかな色、人物レンダリングの改善など、一層フォトリアリスティックな画質を実現したという。

 この技術は、Adobe Stockなどのライセンスドコンテンツや、著作権が切れたパブリックドメインコンテンツでトレーニングされている。

 Firefly Image 2 Modelは10日より「firefly.adobe.com」で利用でき、日本語を含む100以上の言語に対応している。

 Adobeの生成AIツール群に新たに加わったのが、Firefly Vector Modelだ。同社によると、世界初のベクターグラフィックス向け生成AIモデルでもあるという。

 ベクターグラフィックスは、拡大縮小しても画像が荒くならない鮮明な見た目により、ビジネスマーケティングにしばしば利用される。Firefly Vector Modelにより、ユーザーは生成AIを活用し、簡単なプロンプトを使用して「人間が描いたような品質」のベクターやパターンの出力を作成できるようになる。

 Firefly Image Model 2と同様に、Firefly Vector Modelは、ベクター出力がブランドスタイルキットなどの既存スタイルと確実に一致させる「生成Match」機能を備える。

 Adobeによると、Firefly Vector Modelの他の機能には、グラデーション(従来はうまく仕上げるのが困難だった)、グループ化され使いやすいベクター出力、シームレスなパターン生成、正確な形状データなどがある。

 「テキストからベクター生成」機能のベータ版は、「Adobe Illustrator」で利用可能だ。

 まったく新しい「Firefly Design Model」では、「Adobe Express」の新機能「テキストからテンプレート生成」(ベータ版)により、テキストを入力して、自由に編集可能なテンプレートを作成し、デザインのニーズを正確に満たすことができる。

 例えば、「flyer」(広告チラシ)を選択してから、「real estate open house」(不動産物件のオープンハウス)とテキスト入力して指示できる。次に「Generate」(生成する)をクリックすると、テーマに合ったデザインテンプレートの選択肢が多数生成される。

 このモデルは、印刷物、ソーシャル、オンライン広告のデザインを含むあらゆる種類の出力を生成できる。具体的には、ソーシャルメディアに投稿するコンテンツ、ポスター、チラシ、デジタルカードなどだ。

 Firefly Design Modelは、Firefly Image Model、Adobe Stock、「Adobe Fonts」も活用して、完成度の高いテンプレートデザインを出力する。

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