ジヤトコ、全社統合バックアップシステムを再構築–TCOを40%削減
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自動車関連製品のジヤトコが設計・テスト・販売・財務など全社を統合するバックアップシステムの再構築に「Veeam Data Platform Foundation Edition」を採用した。ヴィーム・ソフトウェアが発表した。
これにより従来のシステムと比較して、バックアップに関連する総所有コスト(TCO)を約40%削減する見込みだという。また、1年半の運用期間中に6000ジョブ/1万2000回以上のバックアップ処理をエラー無く完了し、リストアの運用負荷を軽減している。
ここでのTCOは、初期費用、バージョンアップ時の再構築費用、日々の運用費用、ハードウェア保守費用および今後見込まれるストレージ追加費用などを合算したものだとう。1年半の運用期間中でバックアップは、仮想サーバーを含むITシステム全体のサーバー約500台のうち約200台を対象に日次で実行した。
また、Veeam Data Platformのリストア処理では、ファイル単位でのリストアや、対象データを丸ごと取得するフルリストアなど状況に合わせたリストア方法を容易に選択できるため、バックアップデータ量の削減および運用負荷を軽減した。これにより社内関連部門からのさまざまなデータ復旧ニーズに速やかに対応できるようになったという。
Veeam Data Platformは、データ保護をハイブリッド環境全体で可能にするという総合ソリューション。多層的なセキュリティを提供するとともに、必要なデータをユーザーが求めるタイミングで必要な場所に正確に復元するという。なお、全てのデータを自由な方法で保護する。
ジヤトコは、日産自動車のグループ会社で、自動車用電動パワートレイン/変速機の設計や生産を手がける。中でもCVTは世界トップシェア。近年はモーターやインバーター、減速機を一体化した「e-Axle」など電気自動車用部品事業を強化している。
これまで同社は、バックアップについてアプライアンス型ソリューションを活用してきた。しかし、データ量の増加に応じてアプライアンス単位で増設が必要なため、運用するシステムやサービスの規模に応じたサイジングが難しく、投資計画に影響を与えることが課題となっていた。今回は、数年ごとに更新が必要なアプライアンスのサポート終了を機にバックアップシステムを刷新するプロジェクトを2021年7月にスタートしていた。
同社でバックアップ対象となるデータ容量は、検討時点(2021年7月)で40TB、5年後想定が60TBだった。Veeamについては、物理サーバーと仮想サーバーの両方に対応していること、汎用ストレージで構築できること、クラウドにもデータを保存できることなどを評価した。また、操作性が優れていること、永久増分バックアップによりデータ量を削減できることなども、採用のポイントになった。
今後は、データの保存先をオンプレミスストレージからクラウドストレージへ移行することも検討していくという。