りそな、NTTデータ、日本IBMが4月に新会社設立–金融DXを促進

今回は「りそな、NTTデータ、日本IBMが4月に新会社設立–金融DXを促進」についてご紹介します。

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本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


 りそなホールディングス(HD)、NTTデータ、日本IBMの3社は2月7日、金融デジタルプラットフォームを提供する合弁会社を4月1日付けで設立すると発表した。

 新会社の名称は「FinBASE」。資本金は1億円で、株主構成はりそなHDが80%、NTTデータが10%、日本IBMが10%となる。

 社名の由来について、りそなホールディングス DX企画部長の横山智一氏は、「多種多様な参加者をつなぐハブとなるデジタルバンキング基盤を提供するプラットフォームであるとともに、このプラットフォームから革新的なサービスが連続的に生み出される基盤・基礎になることをイメージした」と説明している。

 新会社FinBASEでは、さまざまな企業が利用できるオープンなプラットフォームの提供を目指す。この金融デジタルプラットフォームにより、地域金融機関やその顧客企業が、FinTech企業などの革新的なテクノロジーを使ったサービスを容易に利用できるようにする。

 横山氏は、「数多くの参加者が集うことで大規模なイノベーションが促進され、競争力のある新たな商品やサービスが持続的に生み出されるエコシステムを作りたい。また、地域経済の発展や顧客の持続的成長につながる社会の実現に貢献したい」と、新会社の構想を語る。「この取り組みはオープンな取り組みだ。地域金融機関やFinTech企業などと幅広くパートナーシップを組むことでオープンイノベーションを促進し、地域の顧客に新サービスを展開していく」

 新会社では、まずりそなグループが既に展開しているアプリやタブレットなどの既存サービスを、新会社の提供するプラットフォームに搭載し、地域の金融機関に利用してもらう。りそなグループが現在取り組んでいるデータビジネスを含め、今後新たに展開するサービスも、同プラットフォームに搭載する予定だ。

 また横山氏は、「りそなグループの提携事業者による非金融サービスも、同プラットフォームを通じて提供できればと考えている」と話す。その一例として、現在実証実験中の顔認証技術を活用したマルチチャネルネットワークを挙げ、「まずはりそなグループで展開しつつ、地域の金融機関にも幅広く使ってもらいたい」としている。

 プラットフォーム上で利用できる機能は、利用企業のニーズに合わせて最適化される。当面は金融サービスが中心だが、「将来的には銀行で提供できない機能も新会社で展開し、事業領域を広げていきたい」と横山氏は述べている。

 3社の役割については、「りそなグループが市場調査や参加者の開拓、商品やサービスをアレンジし、NTTデータと日本IBMがサービスの企画と開発・運用を担う」と横山氏。具体的には、まずりそなグループが、地域金融機関をはじめとする外部企業とのアライアンスや交渉を行い、どういったサービスが必要かを選定した上で、ソリューション化はNTTデータと日本IBMが担当することになる。

 新会社の業務は、りそなグループの社員が出向する形で担当する。現時点ではNTTデータと日本IBMの社員が出向する予定はなく、「今後FinBASEに開発部隊を置くことになる場合は、改めて検討することになる」(横山氏)としている。

 NTTデータ 第一金融事業本部 金融ITマネジメント事業部長の境賀宏氏は、「NTTデータはりそなグループに長年ITアウトソーシングサービスを提供しており、同グループのビジネスパートナーとして長期的な関係を築いてきた。今回の合弁会社もこの取り組みの一環だ。また、NTTデータは2020年10月から、金融分野の全社戦略として、オープンをコンセプトとした『Open Service Architecture』を掲げ、金融ITのオープンイノベーションを推進している。新会社の構想もこの戦略に合致しており、これによって日本の金融のIT化に貢献できるだろう」としている。

 また、日本IBM IBMコンサルティング事業本部 金融サービス事業部 パートナーの常木陽子氏は、「日本IBMでは、最新テクノロジーを活用した共創モデルという考えを推進している。今回の新会社は、長年のDX戦略パートナーであったりそなグループと、日本のIT事業をけん引してきたNTTデータとともに、共創モデルを実践する場となる。日本IBMでは、オープンやアジャイルといった最新テクノロジーを実践するプラットフォームとして、金融サービスデジタルサービスプラットフォーム(DSP)を立ち上げており、このDSP上でさまざま顧客が自らの知見やアセットを活用できるよう支援していきたい」と述べた。

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