「Linux」デスクトップに楽曲認識機能を追加–「SongRec」を使用するには
今回は「「Linux」デスクトップに楽曲認識機能を追加–「SongRec」を使用するには」についてご紹介します。
関連ワード (Linuxノウハウ、特集・解説等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。
本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。
筆者は先頃、「macOS」のメニューバーに楽曲認識機能を追加する方法(「Siri」は不要)について解説した。この機能を利用すれば、再生中の楽曲の情報を確認できる。今流れている楽曲のアーティスト名や曲名が分からないときに非常に便利だ。
実は、「Linux」でも、「SongRec」を使えば同じことができる。ご想像の通り、SongRecはmacOSのオプションほどシームレスではない。しかし、AppleがShazamを買収して、macOSに組み込んだことを考えると、それは意外なことではない。SongRecはサードパーティーのソフトウェアである。macOSのオプションほど洗練されてはいないかもしれないが、それでも非常に効果的に機能する。
基本的に、SongRecはバックグラウンドで動作し、デバイスのマイクを使用して再生中の音楽を認識する。楽曲の認識に成功すると、通知(アーティスト名と曲名が含まれる)をポップアップ表示する。通知をクリックすると、SongRecのウィンドウが開かれ、認識した音楽に関する情報が表示される。その後、ユーザーは「Search on YouTube」(YouTubeで検索)をクリックして、その楽曲の検索結果を自動的に表示させるか、あるいは、「Play a Shazam Lure」(Shazam Lureを再生)をクリック(奇妙なことに、クリックしても何も起きない)することができる。
SongRecを使用すると、バックグラウンドで再生されている音楽を認識したり、ローカルの音楽ファイルを認識したりできる。通知を無効にすることも可能だ。この機能は重要である。対象の楽曲の再生が続いている(そして、SongRecが開いている)限り、SongRecはユーザーが通知をクリックした後も通知をポップアップ表示し続けるからだ。この機能は少し迷惑かもしれない。長い楽曲を聴いている場合は、特にそうだ。
SongRecは、認識した楽曲の履歴も保持する。前に聴いた楽曲の名前を忘れてしまっても、必死で思い出そうとする必要はない。履歴に含まれる楽曲をお気に入りに追加したり、アーティスト名や曲名、アルバムタイトルをOSのクリップボードにコピーしたりすることも可能だ。
「Arch Linux」以外のLinuxディストリビューションでは、デフォルトのリポジトリーにSongRecが含まれていない。どのようにしてインストールすればいいのだろうか。以下でその手順を紹介する。
必要なもの:このタスクには、「Ubuntu」ベースのディストリビューション、「Arch」ベースのディストリビューション、「Flatpak」をサポートするディストリビューションのいずれかが必要だ。さらに、sudo権限を持つユーザーも必要になる。
デスクトップコンピューターを使用している場合、このアプリを使用するには、外部マイクが必要だ。ノートPCの場合は、マイクが正常に機能していれば大丈夫だ。
最初に、ターミナルウィンドウを開く。その後、以下のコマンドを実行して、SongRecをインストールする必要がある。
SongRecをArchベースのディストリビューションにインストールするには、ターミナルウィンドウを開いて、以下のコマンドを実行する。
Flatpakをサポートするディストリビューションを使用している場合は、以下のコマンドを使用して、SongRecをインストールすることが可能だ。
Flatpakのインストールが完了したら、ログアウトして再度ログインし、SongRecをデスクトップメニューに追加する。
SongRecはとても使いやすい。ユーザーは、楽曲の再生中にアプリを開いて、対象の楽曲が認識されるまで待つだけでいい。このツールはマイクを自動的に有効にするはずなので、初期状態ですぐに機能する。SongRecが再生中の音楽を認識した後、ユーザーは「Recognition History」(認識履歴)の情報を右クリックする(そして、使用している音楽ストリーミングサービスに結果を貼り付ける)か、あるいは、「Search on YouTube」(YouTubeで検索)をクリックして、その楽曲の検索結果を確認することができる。
1つ注意点がある。アプリを手動で閉じない限り、SongRecは楽曲の認識を試行し続ける。また、システムトレイオプションもないため、このツールは標準アプリとして実行される。アプリを閉じると、SongRecはシャットダウンする。その後で、名前の分からない楽曲を耳にしたら、再びSongRecを開いて、助けてもらえばいい。
おめでとう。これで、楽曲認識機能をLinuxデスクトップで利用できるようになった。