NTTデータ、地銀共同利用の勘定系システムを国産クラウド化–2028年稼働へ
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NTTデータは、地銀共同センターに参加する地方銀行13行と、2028年1月に「統合バンキングクラウド」を適用し、2024年4月にシステム開発を開始すると発表した。統合バンキングクラウドは、NTTデータが独自構築する国産クラウド上で複数の銀行が共同利用する勘定系システム。同社は、「国内初の共同利用勘定系システム向けバンキング専用国産クラウド」と説明している。
地銀共同センターでは、2004年1月からNTTデータが開発した勘定系アプリケーション「BeSTA」を運用しており、同アプリの稼働20年の節目として今回の新システムの方針となった。NTTデータは、メインフレームシステムをオープン系システム化するフレームワーク「PITON」などを利用して、2024年1月に地銀共同の勘定系システム「MEJAR」の最新版をオープン系システムとして稼働させたばかり。これは、今後の勘定系システムに向けた第一段階になるといい、今回表明した統合バンキングクラウドの導入は第二段階、最終段階として2030年ごろを目標に次のMEJARをクラウド化するなど、クラウドの適用先を広げていくという。
同社は、統合バンキングクラウドの開発には、メインフレーム製造開発や技術者の減少と半導体不足などによるハードウェアの価格高騰などの課題があるとし、旧来のままでは銀行サービスの永続的な提供に懸念が残ると説明。このため、地銀共同センター参加地銀およびMEJAR利用地銀らによる「地銀共同センター・MEJARシステム・ワーキンググループ」と、ミッションクリティカルな銀行勘定系システムにおけるオープン系技術やクラウド技術などの適用と、それに伴うリスクや対策、仕様などについて検討を進めてきたとする。
統合バンキングクラウドでは、NTTデータが同社のデータセンターにシステムを集約し、地銀ユーザーに勘定系システムをクラウドサービスで提供する。地銀側はシステム保有や管理の負担を軽減して勘定系システム以外の領域に経営資源を集中させてDXへの対応力を高められるという。
なおNTTデータは、将来的に地銀・第二地銀向け基幹系共同センター「STELLA CUBE」と、BeSTAを個別の金融機関ごとにサービスとして提供している「BeSTAcloud」、信用金庫などの業態などにも統合バンキングクラウドの適用を検討していき、「日本最大のバンキング専用クラウドとしての拡大と発展を目指す」(同社)としている。