WebAssemblyランタイム「Wasmtime」がバージョン1.0に到達、本番利用に対応。Bytecode Allianceによる事実上の参照実装
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Bytecode Allianceがオープンソースで開発しているWebAssemblyランタイム「Wasmtime」がバージョン1.0に到達し、本番利用にも対応した正式版としてリリースされました。
Bytecode AllianceはWebAssemblyの標準化を推進する団体であり、同団体が標準化を進めているWASI(WebAssembly System Interface)は、WebAssemblyにファイルやネットワーク、メモリなどのシステムリソースへ安全にアクセス可能にするAPIの標準仕様です。
WASIは、WebAssemblyアプリケーションからOSのAPIを抽象化することになるため、WASI対応のWebAssemblyアプリケーションは基本的にOSに依存せずに実行可能なアプリケーションとなります。
WasmtimeはこのWASIを策定しているBytecode Allianceが開発を主導していることから、WebAssemblyランタイムの事実上の参照実装であるといえるでしょう。
そしてこの参照実装が本番利用にも耐えるバージョン1.0に到達したことは、WebAssemblyが本番環境でも利用できる成熟度に達したことをアピールする狙いがあると考えられます。
実際にWasmtimeはShopify、Fastly、マイクロソフトなどをはじめとする企業の本番環境で半年から1年以上使われてきた実績があることがBytecode Allianceによって示されています。
すでにWebAssemblyはWebブラウザやWasmtimeのようなスタンドアロンのランタイムだけでなく、CDNのエッジにおけるランタイム、セットトップボックスなどのIoTデバイス、Kubernetesのノード、サーバレスのランタイムなど、さまざまな場面で使われ始めました。
Wasmtimeが1.0に到達したことで、さらにWebAssemblyの用途は広がるとみられます。
Bytecode Allianceは今後も1カ月サイクルでWasmtimeのバージョンアップを行っていくとのことです。