AIによる生産性向上と技術職の新たな役割–求められる「AI活用」能力
今回は「AIによる生産性向上と技術職の新たな役割–求められる「AI活用」能力」についてご紹介します。
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AI時代になり、テクノロジーを専門とする人の興味深い職務が新たに生まれているが、実績のあるコーディングや統合のスキルをまだ捨て去ってはならない。むしろ、「従来型」のテクノロジー活動と考えられているものが、AIによってさらに高速かつ生産的に進む可能性がある。
テクノロジー関連の多くの役割が進化している今、その中心にあるのは、もちろんAIだ。
「現在、AIを中心に扱う役割の需要が高まっている」とAccenture OperationsのグループチーフエグゼクティブのYusuf Tayob氏は述べた。その需要拡大を受けて、IT部門の内外で継続的なトレーニングのニーズが生じているという。「たとえばAccentureでは、これまでに60万人の従業員がAIの基礎に関するトレーニングを受けた。また、AIを導入したプロセスを効果的に扱い、偏見なく公平にAIを使用するためのトレーニングも実施している」
業界のリーダーたちは、AIとの連携によって得られる幅広い機会をよく理解するようにアドバイスしている。「AIの統合と応用、そして持続可能な利用方法に関して、企業の意思決定に役立つスキルを習得するには、今が絶好のタイミングだ」。JPMorgan Chaseの最高情報責任者(CIO)のGill Haus氏はこのように語る。「AI、ML、生成AI関連の仕事が増えていくはずだが、その一方で、AIによって退屈な作業がなくなり、既存の役割の有効性や効率が高まることにもなるだろう」
既存のタスクや役割が強化されるとともに、新しいタイプの仕事が生まれている、と語るのは、Momntのプレジデント兼最高技術責任者(CTO)で共同創設者のBrian Lanehart氏だ。「すべてが、データ、データ探索、データ分析と関連する傾向にある。データ中心の役割を強調する職種が増えて、最新のAIツールやテクノロジーに精通した従業員が求められるようになると思う。たとえば、『ChatGPT』を理解して、効率性の高いユーザーインターフェースを作り出せる人が、製品チームに入るかもしれない」
Lanehart氏はさらに次のように述べた。「この分野の人間は、『Copilot』を使いこなしてコード作成のスピードや効率を上げなければならない。今後登場するツールにより、ソリューションアーキテクトがAIプラットフォームに対して、問題(あるいは問題の解決方法のアイデア)を説明すると、弾力的な拡張や実装が可能な略図が作成されるようになるだろう」
AIアプリケーションを構築する能力だけでなく、AIベースのツールを使用して作業を遂行し、成果を出す能力も重要だ。
「AIを日々の業務で使用し、そのようなツールを有効活用して品質やチームの効率を高められるエンジニアを求めている」とLanehart氏。「そうした理解の深さと使用経験の豊富さが、中級レベルのエンジニアとより上位の役割を分けるものだ」