NRI、リテール証券会社向けバックオフィスシステムを「OCI Dedicated Region」で稼働
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野村総合研究所(NRI)は、東京と大阪の自社データセンターに導入した「Oracle Cloud Infrastructure(OCI)Dedicated Region」上に、同社のリテール証券会社向けバックオフィスシステム「THE STAR」のサービス基盤を構築し、2022年11月から稼働させている。日本オラクルが発表した。
THE STARは、ミッションクリティカルな金融SaaSとして証券会社のさまざまな取引形態に対応し、総合的な管理をサポートする共同利用型システム。リテール証券業務ではデファクトスタンダードのポジションを占めているという。70社以上の証券会社や銀行に採用され、日本の個人証券口座管理の約50%を担っている。
NRIは従来、「Oracle Exadata Database Service」による膨大なトランザクションの高速処理に加え、「Oracle Data Guard」のリアルタイムデータベース複製により、データベース障害やリージョン障害への高い目標復旧時間/目標復旧時点(RTO/RPO)の要求を満たし、THE STARなどの可用性、復旧性、安定性に優れたサービス基盤を構築している。
OCI Dedicated Regionは、Oracleのパブリッククラウドサービスの完全なポートフォリオを顧客のデータセンターで利用可能にするマネージドクラウドリージョン。性能、セキュリティ、拡張性に優れ、広帯域かつ低遅延の高速ネットワークを有するOCIを顧客のデータセンターで利用できる。
同社は、金融、小売、流通などさまざまな業種に展開するミッションクリティカルかつ大規模なビジネスプラットフォームの運用クラウド環境として、THE STARへの活用以前からOCI Dedicated Regionを東京と大阪の自社データセンターに導入し、NRI統制下で各種システム基盤を運用している。
今回OCI Dedicated RegionをTHE STARに活用することで、同社がこれまでSOC2(Service Organization Control Type 2)やFISC(The Center for Financial Industry Information Systems)などを基準に金融業界向けに整備してきた高度な統制での管理をクラウドでも維持することが可能となる。同時にISMA(政府情報システムのためのセキュリティ評価制度)へ登録して日本政府が求めるセキュリティ水準も満たした安全なクラウドサービスの提供もできるようになるとしている。
THE STARのクラウド移行では、アプリケーション改修においてOCIの「Oracle Container Engine for Kubernetes」(OKE)を活用し、コンテナー技術による金融SaaSのモダナイゼーションにも取り組んでいる。
今後は2023年3月に機能拡張された仮想ノードを備えたサーバーレスのKubernetesなど最新のOKEも活用し、開発者の生産性を向上させ、イノベーションを加速させる。また「Oracle Autonomous Database」やローコード開発の「Oracle APEX」も活用し、アプリケーション開発やデータベース構築、管理の高速化を図る。