ヴィーム、日本MS、JBS、国内企業のデータレジリエンス強化図る
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ヴィーム・ソフトウェア、日本マイクロソフト、日本ビジネスシステムズ(JBS)は共同で「日本市場におけるMicrosoftソリューションの協業展開」を発表した。
Veeam SoftwareとMicrosoftは以前からグローバルで戦略的パートナーシップを締結している。一方、JBSはMicrosoft製品の取り扱いに豊富な実績のあるマルチクラウドインテグレーターで、今回ヴィーム・ソフトウェアとの協業を強化してMicrosoftのクラウド環境上でVeeam製品を活用したデータ保護ソリューションを展開することから、3社が共同で国内企業のデータレジリエンス(回復力)の強化に取り組む形となった。
Veeamの現状について紹介したヴィーム・ソフトウェア 執行役員社長の古舘正清氏は、調査会社発表のデータレジリエンス分野でのグローバルシェアで同社が首位となっていることを紹介。「フォーチュン 500」にランクインしている日本企業のうちの73%が同社製品のユーザーであることにも触れ、市場での認知が高まっていることを強調した。
古舘氏は激化するランサムウェア攻撃について「感染は避けられない」とした上で、仮に暗号化などによるデータ被害を被った場合でも迅速に事業復旧できることが重要だと強調し、迅速な復旧が可能な点が同社の強みだとした。今回の3社協業について同氏は「3社で安全な事業継続を担保していく」狙いがあるとした上で、この取り組みによって「クラウド時代の新たなデータ保護の標準を打ち立てていく」との意気込みを示した。
続いて、日本マイクロソフト 執行役員 常務 パートナー事業本部長の浅野智氏は、同社が間もなく創業50周年を迎えることを紹介。その間にさまざまなトランスフォーメーションを経験してきたことを振り返った上で、現在の課題として「AI Transformationに向けた基盤見直しの契機に」と語った。
同氏はAIの活用がPCでは広がりつつある一方「基幹システムやビジネスアプリケーションではまだこれから」だと指摘し、「AIの活用を進める上で今後データがクラウドにあることが必須条件となりつつある」とし、Veeamによってクラウド環境のバックアップ/リストアが強化されることに期待を示した。
最後にJBS 代表取締役社長の牧田幸弘氏が、年内に一般向けに提供開始予定のデータ保護ソリューションについて紹介した。同氏は、現在のデータ保護ソリューションに求められる要件として「ハイブリッド/マルチクラウドに対応すること」「セキュアで高速であること」の2点を挙げ、このどちらも満たせるソリューションがVeeamであるとした。
同社はVeeamのソリューションをパッケージ化して提供する予定で、買収による混乱から移行先を検討しているVMwareユーザーに向けた「VMware→Azure移行ソリューション」(Veeamによるバックアップ/リストアをプラットフォーム移行のためのツールとして活用)、「Azure データ保護ソリューション」、「Microsoft 365 コンプライアンス保護ソリューション」の3つを提供するとした(図1)。
牧田氏は、さまざまな国内企業にソリューションの導入支援やインテグレーションを提供してきた経験を踏まえ、日本企業のクラウドシフトの現状についても紹介した。「これまで国内企業では自社専用に開発したアプリケーションを活用していたことが障壁となり、クラウド移行が進んでいない」とした上で、「オンプレミスの自社専用システムではAIの活用が難しいなどの弊害もある」と指摘。クラウド移行の加速が目されることから、今回のクラウド向けのデータ保護ソリューションが重要になるとの認識を示した。