綱引きの“八百長装置” 外部から引力をこっそり制御、接戦を演出 東大など「The Tight Game」開発 :Innovative Tech
今回は「綱引きの“八百長装置” 外部から引力をこっそり制御、接戦を演出 東大など「The Tight Game」開発 :Innovative Tech」についてご紹介します。
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Innovative Tech:
このコーナーでは、テクノロジーの最新研究を紹介するWebメディア「」を主宰する山下裕毅氏が執筆。新規性の高い科学論文を山下氏がピックアップし、解説する。
東京大学、東京大学先端科学技術研究センター、フランス国立科学研究センターによる研究チームが開発した「」は、綱引き中の両者にこっそり引っ張る力を加えられるアシストシステムだ。綱引き中の両者の力を計測し、綱を均等に保ったり、どちらか一方を意図的に勝たせたりという制御ができる。
スポーツの接戦は選手も観客も興奮するが、選手の身体能力に大きな差があるゲームは退屈なことが多い。今回の研究は、選手に身体能力の差があっても接戦を人工的に作り出す技術を、綱引きを舞台に実現した。
手で握る箇所に整備する4つの力覚センサーと、各プレイヤーの後ろに整備するトルクモーターユニット2台でシステムを構成する。力覚センサーによって綱を引く力を検出し、その信号に応じてトルク出力を制御する。
トルクモーターユニットは選手に見えないように隠しておく。選手が積極的にロープを引っ張っている時だけ動作する設計で、アシストされている感覚を選手に極力意識させないようにする。
外部からの操作は、専用ユーザーインタフェースを備えたタブレット端末などから行う。操作する人は、綱引きを見ながら両者の引っ張る力をリアルタイムで簡単に制御できる。
このシステムで制御することにより、子供対大人、複数人対1人、といった、選手間の能力に大きな差がある場合でも見る者に接戦であると感じさせ、選手にも興奮するゲームを提供できるとしている。
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