“官僚YouTuber”TASOGAREの見る夢 「霞が関に広報革命を起こす」

今回は「“官僚YouTuber”TASOGAREの見る夢 「霞が関に広報革命を起こす」」についてご紹介します。

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本記事は、It Media News様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


 農林水産省が5月に創設する農村支援人材「地域づくり人材」育成の研修制度を、同省の人気YouTubeチャンネル「BUZZ MAFF」(バズマフ)が紹介したところ、特設ページのアクセスが急増するなど反響を呼んでいる。仕掛け人は、入省3年目の若き官僚YouTuber「TASOGARE」(タソガレ)さん。「地味でお堅い霞が関の広報に革命を起こしたい」と夢を語る。

アクセス5倍に

 地域づくり人材は、住民が地域の将来を話し合うワークショップ活動を運営するなど、地域づくりを支える外部人材。「農村プロデューサー養成講座」として5月11日から研修が始まる。対象は主に自治体職員だが、地域づくりに関心のある人に広く受講してもらおうと担当者がバズマフでの紹介を依頼したところ、型破りな動画が現れた。

 内容は「農村プロデューサー養成講座をPRするため、タソガレがポスターを制作してみた」という4分40秒のドキュメント。4月15日に公開されると、あっという間に1万回以上再生され、紹介された講座の特設ページのアクセス数は、それまでの1日平均約100回から公開日は約500回へと跳ね上がった。

制作は「業務」

 東京・霞が関。前身が1881年までさかのぼる伝統ある農水省の3階、大臣官房広報評価課広報室で「タソガレさんに会いたい」と切り出すと、職員の視線が大部屋の片隅に集まった。

 計画係の松岡慧(けい)さん。紺色スーツに水色系のネクタイをきちんと締めた、物静かな青年だった。

 バズマフは、当時の江藤拓(たく)農相のかけ声により、中央省庁では初の試みとして20年1月に開設された同省の公式チャンネル。動画は全て、若手職員でつくる19チームが制作、460本以上を公開し、チャンネル登録者は6万人を数える。

 松岡さんは宮崎県川南(かわみなみ)町の出身。名古屋市大の芸術工学部では映像研究室に属し、ひたすら自治体のPR映像などを撮っていた。そんな映像青年が、なぜ就職先に農水省を選んだのか。

 「故郷の宮崎をはじめ、どんどん寂しくなっていく農村を見て、何とかしたいと思った」

 猛勉強して平成が終わる4月、晴れて霞が関へ。スマート農業など先端技術を研究する農林水産技術会議の事務局へ配属された1年目の秋、一斉メールが届いた。「農林水産省からYouTuberに!」。全国2万人の農水省職員への、バズマフのメンバー公募メールだった。

 「映像を作れると聞き、応募した。まさか自分が出演するとは思わなかった」

 技会事務局とバズマフ担当の併任となり、動画の制作は正式な業務になった。

ツートップが同室に

 農水省1階、広報室分室の「バズマフ部屋」。ロッカーにはYouTuberたちの機材や衣装が並ぶ。

 紺色スーツに茶色系のネクタイをきちんと締めた「タガヤセキュウシュウ」の白石優生さんが慌ただしく入ってきた。胸には林野庁が所管する国土緑化募金の「緑の羽根」。カメラや三脚の機材を抱え、「これから撮影なので」と足早に出ていった。

 白石さんは鹿児島県出身。鹿児島大学を卒業して入省、熊本市の九州農政局に勤務していた。白石さんのユニットと松岡さんは、バズマフの再生回数ナンバーワンとナンバーツー。同じ九州出身で入省も同期の2人がこの4月、広報室へそろって異動してきたことから、ネット上では「人気YouTuberを集めているのでは」とささやかれた。

 安川徹広報室長は「彼らの異動の希望がいれられたからで、集めているわけではない。戦力アップになり、ありがたい」と話す。

 松岡さんは、広報を志した理由をこう語った。

 「役所の広報って、分かりにくいし、分かりやすくても興味を持ちにくい。映像の力で、霞が関の広報を変えたいと思った」

行動につなげる

 今回の農村プロデューサー養成講座のPR動画は、実際に農村プロデューサーのポスターを考えて、担当部局に採用してもらおうと挑戦するさまを描くという構成を取っている。

 その狙いを、松岡さんは「ポスターを提案し、だめ出しされたりする様子を見た視聴者が、自分ごとのように感じ、農村プロデューサーって何だろうと検索するなど、行動に移してもらいたいから」と説明する。

 同期の白石さんらが20年3月に投稿した動画は、新型コロナウイルス感染症のため卒業式などでの花の需要が減る中、彼らが花に埋もれながら「職場や家庭で花を飾って」と訴え、バズマフ最多の再生回数88万回を記録。花の消費拡大にひと役買ったといわれた。

 「動画を見て『面白かった』で終わりでは、エンタメ動画と同じ。農水省として、行動につなげてもらえるかどうかは、すごく難しいが、考えて作っている」

 4月下旬の昼下がり、紺色スーツの松岡さんの姿は同省5階の農村計画課農村政策推進室にあった。動画の続編を取材するためだ。

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