ヘルスケア業界におけるデータ、アナリティクス、機械学習、AIの今とこれから
今回は「ヘルスケア業界におけるデータ、アナリティクス、機械学習、AIの今とこれから」についてご紹介します。
関連ワード (ビッグデータ等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。
本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。
2020年に順調に発展し、成長した物事は数えるほどだ。人工知能(AI)分野はその1つであり、ヘルスケア業界もそうだ。Joe McKendrick氏が米ZDNetへの寄稿記事で最近記しているように、AIは同年に着実な成長を続け、その研究範囲も広がった。こうした状況はおそらく、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の危機の影響を受けてもいるだろう。またヘルスケア業界では、AIに対する大きな投資が見受けられた。
そして最近、ヘルスケア業界におけるAIの採用に的を絞った新たな調査の結果が発表された。米ZDNetはこの結果と、ヘルスケア業界でのAI利用の状況に関して、調査を実施したGradient FlowのプリンシパルであるBen Lorica氏と、調査の依頼元であるJohn Snow Labsの最高技術責任者(CTO)であるDavid Talby氏に話を聞いた。
この調査はLorica氏と、AIの専門家であるPaco Nathan氏によって実施された。回答者は、49カ国にまたがっており合計373人となっている。そして、回答者の4分の1(27%)はテクニカルリーダーシップの役割を担う人々だ。以下では、主な結果とともに、Lorica氏とTalby氏の洞察を紹介する。
2021年末までに配備しようと計画しているテクノロジーに関する設問では、ほぼ半数の回答者がデータ統合を挙げた。また、現在使用している、あるいは2021年末までに使用を開始する計画のあるテクノロジーとして、約3分の1の回答者が自然言語処理(NLP)やビジネスインテリジェンス(BI)を挙げた。
この結果はわれわれにとって、少し困惑するものに感じられる。というのも、これまで何度も指摘してきているように、データ統合はアナリティクスや機械学習(ML)、AIの前提条件であるためだ。ヘルスケア業界の組織のうち、データ統合を実現しているのは半数にすぎないにもかかわらず、NLPやMLに取り組む計画を有しているということなのだろうか?
Lorica氏はこの点について、数値に着目するよりも、優先順位に目を向けるべきなのではないかと述べた。つまり、回答者らは自らにとっての重要度でテクノロジーをランク付けした可能性があるということだ。同氏は、そういった意味でデータ統合がトップにくる、そしてNLPが2位にくるのも理にかなっていると付け加えた。これについてはTalby氏がさらに説明した。