オープンなアプローチが導くデジタルの新時代–「Google Cloud Day: Digital’21」基調講演(2)
今回は「オープンなアプローチが導くデジタルの新時代–「Google Cloud Day: Digital’21」基調講演(2)」についてご紹介します。
関連ワード (クラウド等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。
本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。
グーグル・クラウド・ジャパンが主催するオンラインデジタルカンファレンス「Google Cloud Day: Digital’21」が5月25日に開幕した。その中から、初日に行われた基調講演のオープンクラウドを中心に据えた2本目の講演「The open cloud leading transformation」の様子をお届けする。
前半の基調講演「Data-powered innovation」において、Google Cloud 日本代表の平手智行氏が、現在のクラウド市場は“トランスフォーメーションクラウド”の新時代に突入していると述べ、その構成要素として「データクラウド」「オープンクラウド」「ピープルクラウド」「トラステッドクラウド」という4つの軸を示した。
前半の講演は、Google Cloudが提唱するトランスフォーメーションクラウドの全体像の紹介とデータクラウドを中心に展開されたが、後半ではオープンクラウドをテーマとし、同社およびパートナーの最新ソリューション、ユーザーの活用事例が紹介された。
講演のイントロダクションとして、Google Cloud マーケティング本部 マーケティング統括部長の根来香里氏が登場。「オープンクラウドのアプローチは、トランスフォーメーションクラウドにおいて特に重要なもの」と語り、オープンクラウドの全体像や必要とされる背景などについて説明した。
“予測不能”と呼ばれる現在、企業がビジネスを自由に展開していくためには、顧客や市場の変化に伴うさまざまなデジタル領域のアップデートが必要になってくる。具体的には、アプリのモダナイゼーション、外部テクノロジーの採用、オンプレミスやクラウドに分散したリソースの管理、5G(第5世代移動体通信システム)への対応などである。
そこで、「このようなさまざまなアップデートを素早く実行するには、1社のクラウドテクノロジーにロックインされずに、ビジネスの成長にあわせていかに柔軟にクラウドインフラを構築していくかが重要だ」と根来氏は説く。
そのためGoogle Cloudでは、早い段階からオープンクラウドのアプローチを導入しており、「Kubernetes、TensorFlow、その他多くのオープンソースプロジェクトでリーダーシップを発揮してきた」(根来氏)。これらのオープンな基盤に加えて、マネージド環境を提供するための「Google Kubernetes Engine」(GKE)、「Anthos」といった独自のサービスも用意している。
さらに、多くのパートナーと連携して幅広いソリューションを提供できるエコシステムも構築。「これによってユーザーは、ソフトウェアの迅速な開発、イノベーションの効率化、スケーリングを実現できるようになる」(根来氏)という。
続いて、Google Cloud 技術部長(インフラ、アプリケーション開発)の安原稔貴氏が、オープンクラウドを実現するアプリケーションモダナイゼーションのソリューション群として、GKE、Cloud Run、Anthosを紹介した。
まずは、KubernetesのマネージドサービスであるGKEについて。Googleが公開したKubernetesはIT運用に変革をもたらし、事実上の標準アーキテクチャーとなった。その中で、「GKEは信頼性、セキュリティ、スケーラビリティーを求める組織に選ばれていて、2020年の第2四半期だけで10万社以上がGKEなどのGoogleのモダナイゼーションのプラットフォームとサービスを利用している」(安原氏)という。
2月には、マネージドKubernetesの新しい運用モードである「GKE Autopilot」をリリース。これにより、インフラの管理をGKE Autopilotに任せてユーザーはアプリケーション開発に集中できるようになる。「Kubernetesを導入しやすくし、クラスタインフラストラクチャー、コントロールプレーン、ノードを自動的に管理することで、運用を簡素化する。本番環境ですぐに利用できるクラスターを備えており、強固なセキュリティ体制と運用に適した構成を提供する」(安原氏)
続いては、フルマネージドのサーバーレスプラットフォームであるCloud Run。スケーラブルなコンテナー化されたアプリケーションを開発し、すぐにデプロイして迅速にアプリケーションを立ち上げることができるもので、特徴は3点あるという。
1点目は、Zero to Nでスケールするフルマネージドのプラットフォームであること。アクセスがない時、コンピュートリソースはゼロで、アクセスが急増した時に必要な分自動的にコンピュートリソースがスケールする。
2点目は支払い体系で、実際に利用しているリソースの分しかコストがかからないこと。3点目は、コンテナーエコシステムを活用しオープンでポータビリティーを保ち、ユーザーをロックインしないこと。これにより、「インフラ管理を最小限に抑え、アプリケーションの立ち上げに注力できる」(安原氏)
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