オラクル、従業員のスキル把握を支援する「Dynamic Skills」を発表
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Oracleは人事チームやビジネスリーダーが、絶えず変化する従業員のスキルセットを把握できるように支援するツール群「Oracle Dynamic Skills」を発表した。人材管理プラットフォーム「Oracle Fusion Cloud Human Capital Management(HCM)」の一部となる。人工知能(AI)を使ってスキルをカタログ化し、企業と従業員の双方にスキル活用の方法を提案する。
従業員の能力開発に注力するSaaSベンダーが増えており、Oracleもそうした1社となる。コロナ禍で、従業員の期待やオフィスの日常的な環境が変化した。職場でハイブリッドワークの受容が進み、従業員の流動的な動きを管理する必要性から、人事管理(HR)機能も変化を求められている。
Oracle Dynamic Skillsは、職種、従業員の能力、経験、スキルの高さなど、組織内のスキルデータについて、動的な記録を維持する。また、これらのデータを活用できるように、人事チームと従業員向けのツールが用意されている。
Dynamic Skillsは、「Skills Nexus」という記録データベースを基盤とする。社内の従業員スキルを包括的に把握できるようになっている。世界中のスキル、資格、職業に関する公開データと組み合わせて、データをより適切に整理する。同じようなスキルを表現するために、異なる言葉やフレーズが使われることがあるほか、新技術の登場とともに、新たなスキルも生まれるからだ。
OracleのCloud HCMグローバル製品戦略担当シニアバイスプレジデントのYvette Cameron氏は、「スキルの有効期限は短くなっており、人材獲得の競争は日々激化している」と説明した。「急変する環境で企業が競争するには、従業員のスキルに関してより優れた洞察が必要だ」
レコメンデーションエンジン「Skills Advisor」も用意されている。従業員が習得すべきスキルや企業が採用候補者に求めるべきスキルを提案する。またSkills Nexusを活用して、従業員の人事プロセスを支援する。例えば、「Oracle Recruiting」が従業員が提出したスキルと備えていると推測されるスキルの両方をもとに募集中の職種を紹介する。
さらに、従業員はパーソナルポータル「Skills Center」を使い、スキルの更新や新しい職務の検索が行えるほか、学習リソースを使用できる。デスクトップやモバイルなど、あらゆる機器からアクセスでき、「Slack」や「Microsoft Teams」などのコラボレーションツールからも利用できる。
Oracleは2021年に入り、Fusion Cloud HCMの新機能として「Oracle Journeys」プラットフォームを発表した。他の企業も同種の従業員育成ツールを提供している。Workdayは2020年、転職や産休など従業員の節目となる移行を支援する「Workday Journeys」を発表した。またCisco Systemsもオンライン会議ツール「Webex」に新しいデジタルウェルネスツールを追加している。
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