メガクラウドベンダーがスタートアップ企業の支援に注力する理由
今回は「メガクラウドベンダーがスタートアップ企業の支援に注力する理由」についてご紹介します。
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本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。
ハイパースケールのパブリッククラウドサービスを提供するメガクラウドベンダーが、スタートアップ企業の支援に注力している。そこには「デジタル社会のプラットフォームを担うのは我なり」という強い決意と深謀遠慮が見て取れる。
Amazon Web Services(AWS)、Microsoft、Google Cloudといったメガクラウドベンダーが、日本においてスタートアップ企業の支援に注力する動きが相次いでいる。
メガクラウドベンダーによるスタートアップ企業の支援とは、メガクラウドベンダーがスタートアップ企業に対して、クラウドサービスの利用における費用を優遇したり、技術やマーケティングの支援を行ったり、エコシステムを通じたビジネス機会の創出を図ったりすることである。
自社サイトで図1のようなスタートアップ企業向けページを設けているアマゾン ウェブ サービス ジャパン(以下、AWSジャパン)は先頃、公共向けビジネスへの参入を希望するスタートアップ企業を支援する「AWS Startup Ramp」プログラムを発表した。
同社はこのプログラムによって、技術支援・トレーニング、コミュニティー、コネクション・Go-To-Market支援、クレジットを提供することで、スタートアップ企業の事業の成長を支援し、公共分野のイノベーションを加速させていきたい考えだ。発表会見の内容は速報記事をご覧いただきたい。
同社はさらに3カ月ほど前、AWSサービスをすぐに利用するために必要なツールやリソースを無料で提供する「AWS Activate」プログラムの強化も発表した。これは、いわば「スタートアップがスタートアップを呼び、社会のデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進する」ことを狙ったユニークな施策で、筆者も2021年11月4日掲載の本連載記事「スタートアップ支援の新たなエコシステムづくりに注力するAWSの戦略は奏功するか」で解説したので参照していただきたい。
自社サイトで図2のようなスタートアップ企業向けページを設けているGoogle Cloudは先頃、「2022年のアジア太平洋地域のスタートアップのトレンド」を発表した。同社はその中で、支援プログラム「Google for Startups」によって「日本をはじめアジア太平洋地域で次のレベルを目指すスタートアップ企業にサポートとメンターシップを提供していく」とのメッセージを発信している。