2023年には新規アプリの60%がローコード/ノーコードで開発される、IDC Japanが予測。過去1年で国内の導入率は4倍超に
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IDC Japanは国内のローコード/ノーコードプラットフォームの動向に関する調査結果を発表しました。
同社は「2023年には新規開発されるアプリケーションの60%がローコード/ノーコードプラットフォームで開発されるようになる」とした上で「ローコード/ノーコード開発がアプリケーション開発における標準のひとつになるまでにはそう時間はかからないだろう」と予測しました。
この予測は、2020年8月に同社が実施した調査(回答社数435社)での導入率が8.5%であったのに対し、約1年後の2021年9月に実施した調査(回答社数485社)では導入率が4倍超の37.7%と大幅に上昇したことなどによるもの。
同社はローコード/ノーコードプラットフォームの定義として、アプリケーション開発におけるコーディングを最小限に抑え(あるいはコーディングせずに)、ドラッグ&ドロップによるビジュアルモデリングによってデータ、ロジック、フロー、UIなどを定義しながらアプリケーションを開発し、運用ができる環境を提供するソフトウェア製品またはクラウドサービスと説明。
国内の主なベンダーには、OutSystems、AWS、NTTデータイントラマート、キヤノンITソリューションズ、Claris International、Google、サイボウズ、ServiceNow、Salesforce、マイクロソフトなどが挙げられています。
ローコード/ノーコードプラットフォームを使って開発されている主なアプリケーションとしては、スケジュールやワークフローなどの業務プロセス系アプリケーション、予算/売上管理や社員管理などを行うバックオフィス系アプリケーション、商品管理や販売管理を行う営業系アプリケーションなど。
導入率が大幅に上昇した背景には、多くのベンダーがそれぞれ特徴を持ったローコード/ノーコードプラットフォーム製品を提供していることで、ユーザーが戦略や目的に応じて柔軟に選択できるようになっていることがあると同社は説明しています。
一方で、アプリケーションを手軽に開発できてしまうことで、野良アプリの乱立や情報漏洩などのリスクに対して企業や組織がローコード/ノーコード開発を安全に進めていくためには、ローコード/ノーコードCoE(Center of Excellence)を設置し、開発の標準化やフレームワークの作成、アプリケーションの品質管理や開発権限の管理などのガバナンスを策定していくことが重要となるとのこと。