NTTデータら、がん患者がバイタルデータや食事内容を管理できる新サービス
今回は「NTTデータら、がん患者がバイタルデータや食事内容を管理できる新サービス」についてご紹介します。
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NTTデータ、オムロンヘルスケア、三井不動産、リンクアンドコミュニケーションは、バイタルデータ管理サービス「Health Data Bank for Medical」と食事管理サービス「カロママ プラス」を7月1日に提供開始すると発表した。この取り組みは、同日に開業する「三井ガーデンホテル柏の葉パークサイド」に滞在するがん患者を対象にしている。同ホテルは、千葉県柏市の国立がん研究センター東病院(NCC東病院)の敷地に立地し、がん患者とその家族を24時間体制でサポートするという。
Health Data Bank for Medicalは、NTTデータが開発と運用、オムロンヘルスケアがデバイスの提供を行う。患者は、体温計、血圧計、パルスオキシメーター、筋肉や骨など人間の体を構成する組織「体組成」を推定する体重体組成計といった医療デバイスを利用し、計測されたデータをスマートフォンアプリで保存・管理・閲覧できる。医療デバイスは、計測データを無線通信でスマートフォンに転送するアプリ「OMRON connect」に対応している。この医療デバイスと並行して運動、睡眠、脈拍などのデータを管理するウェアラブルデバイスも利用。患者自身がデバイスを用意すれば、帰宅後もアプリで計測データを取り扱えるという。
蓄積されたバイタルデータなどは、患者の同意があれば医療従事者とホテルの従業員が閲覧できる。これにより、病院外でも患者の状況を適切に把握できると期待される。また複数のバイタルデータを活用し、病院やホテルの業務効率化や診療品質の向上に向けた検証を行い、将来的には在宅診療も実証する予定だという。
患者の食事を管理するカロママ プラスは、ヘルステック企業のリンクアンドコミュニケーションが開発と運用を行う。同サービスでは、ユーザーの食事、運動、睡眠などの情報を基に、人工知能(AI)を活用したコーチング機能「カロママ」がアドバイスを行う。今回カロママ プラスにおいて、がん患者を対象とした「食事療養コース」を開発し、がんの種類や抗がん剤の副作用、毎日の体調をアンケート形式で入力してもらうことで食事について助言する。水分摂取量の記録や運動に関するコンテンツの閲覧も可能。ホテルの開業に伴い、リンクアンドコミュニケーション、NCC東病院、三井不動産は同コースに関する共同研究を開始する予定だという。
両サービスは、柏の葉キャンパス駅周辺の街づくり事業「柏の葉スマートシティ」に関わる人々の暮らしを支えるサービスを紹介するポータルサイト「スマートライフパス柏の葉」で提供される。ホテル宿泊者の専用ラウンジにはITコンシェルジュが常駐し、両サービスやスマートフォンの操作方法などの相談に対応する。将来的には、患者の同意のもと複数サービス間でのデータ連携を行うプラットフォーム「Dot to Dot」を活用し、新たなサービス開発につなげるという。NTTデータらは、両サービスを通して「企業が医療機関と協力して、がん患者さんを支える」というモデルを構築するとしている。