バックアップソフト国内シェア1位を狙う–体制を固めるヴィーム

今回は「バックアップソフト国内シェア1位を狙う–体制を固めるヴィーム」についてご紹介します。

関連ワード (ソフトウェア等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。

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 バックアップソフトベンダーのVeeam Softwareは、好調なビジネスの成長をより伸ばすべくアジア太平洋・日本地域(APJ)での販売体制の強化を図るとする。「国内シェア1位を狙う」と話す日本法人ヴィーム・ソフトウェア 執行役員社長の古舘正清氏と同社幹部に戦略などを聞いた。

 同社は創業から15年以上が経過する。バックアップソフトベンダーの中では、比較的歴史が浅いものの、事業展開先は180カ国以上で、Fortune 500企業の81%、同2000企業の70%が顧客となっている。APJ担当ゼネラルマネージャー兼シニアバイスプレジデントを務めるShiva Pillay氏は、「現在製品を利用中の顧客は40万社を突破し、稼働中の環境は100万件に到達した。15年の取り組み実績になる」と述べる。

 APJでの2022年第1四半期のビジネス状況は、成長率が前年同期比で25%増、経常収益は30%増、獲得顧客数は109%増で、このうち新規顧客は45%増加した。新規顧客は、国内では大津赤十字病院や惣菜の製造・販売を手掛けるロック・フィールドなど多業種に上り、APJ全体では金融や政府・公共などの組織を獲得しているという。

 Pillay氏は、米IDCの2021年下半期におけるバックアップソフトベンダーの分析レポートを引用して、年間成長率が市場平均の3.7%を上回る14.8%、継続成長率も同5.8%を上回る11.3%を達成し、グローバルシェアではトップベンダーの12.0%に肉薄する11.7%にまで高まったと強調する。

 ITシステムやデータのバックアップは必須であるだけに、数あるIT製品市場の中でもバックアップソフトは歴史が長い。老舗ベンダーも多く、近年はランサムウェアの脅威が組織の事業継続リスクとなっていることから、データセキュリティの技術を強みとする新興ベンダーが台頭しつつある。そうした中でVeeamは、老舗の競合からシェアを獲得しつつ、新興ベンダーの攻勢にも対峙(たいじ)している状況にある。

 Pillay氏は、「創業した15年前は、ちょうど企業や組織で仮想化技術の導入が始まり、クラウドの普及や現在のランサムウェア対策に至るまで、バックアップソリューションの重要性が高まる良い流れの中、ビジネスの成長を続けられている」と話す。

 ただし、先の米IDCのレポートによれば、APJでのシェアは3番手にある。この地域での同社の年間成長率は17.5%(市場平均5.1%)、継続成長率は18.7%(同6.2%)で、この勢いを加速させるべくAPJでの体制固めを進めている。「特に日本とインドは市場に参入して5年ほどしか経っておらず、極めて大きな成長が望める市場だ」(Pillay氏)

 APJで特に強化するのが販売チャネルになる。APJでクラウドおよびサービスプロバイダーのチャネルを担当するバイスプレジデントのBelinda Jurisic氏は、「顧客があらゆるワークロードの保護を希望しており、とりわけ『Microsoft 365』やコンテナーといった新しいクラウドの環境への需要が高まっている」と述べる。このためAPJのサービスプロバイダーがアズ・ア・サービス型のバックアップサービスビジネスを展開していくためのプログラムに注力していくという。

 また、日本市場では中堅・中小企業顧客の獲得を重点テーマに掲げる。古館氏は、「これまで大企業顧客にフォーカスしたビジネスに取り組んできたことで、日本での高いビジネス成長率と安定した事業基盤を整えることができた。今後は中堅・中小企業にフォーカスしていく」と話す。

 4月には、業界経験の豊富な大岩憲三氏が執行役員副社長 チャネルパートナー統括本部長に就任し、既にチャネル営業担当者を2倍に増員した。「具体的な人数は明かせないが、数人という程度ではない。Veeamに参画して感じたのは、保護するシステムがオンプレミスでもクラウドでも、物理サーバーでも仮想サーバーでも、ユーザーにとってシンプルで使いやすい機能とライセンスが充実しており、評価されている点だ。この強みをパートナーとのエコシステムで提供していく」(大岩氏)

 古館氏は、「新しいワークロードのコンテナーも流通や金融、モバイルといった業界での採用が大きく増えており、その保護ニーズにもしっかり対応したい。中堅・中小企業顧客への注力などにより、日本のバックアップソフト市場でシェア1位を獲得する」と、明確な目標を打ち立てている。

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