NTTデータ、2022年度第1四半期決算は増収増益–全セグメントで好調
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NTTデータが8月5日に発表した2022年度第1四半期(2022年4月~6月)の連結業績は、売上高が前年同期比14.6%増の6773億円、受注高が5.6%増の6227億円、営業利益が21.7%増の575億円、税引前利益が20.2%増の588億円、当期利益が前年比27.9%増の397億円となった。
業績を説明した代表取締役副社長 執行役員の藤原遠氏は、「DX(デジタルトランスフォーメーション)需要が継続して国内・海外事業とも順調に規模が拡大し、為替の影響で好調な決算だった。売上高、営業利益とも全てのセグメントにおいて増収増益」と述べた。
為替の影響は売上高で313億円、受注高で245億円のプラス影響が出ているという。「想定した以上の円安。ドル、ユーロとも業績に対しポジティブな影響だが、事業環境の不確実性が高まっており、為替動向を含め通期業績への影響を見極めていく」と藤原氏。2022年10月に事業統合を予定している「NTT Ltd」を含まないスタンドアロン業績は、円安が1円進んだ際に、売上高および受注高で約40億円増、EBITAおよび営業利益で約2億円増の為替感応度があるとし、第1四半期にドルでは約10円、ユーロで約5円の円安になっているという。
なお、半導体の供給不足の影響について藤原氏は、「一部製品で供給に遅れが出ているが、経営全般に大きな影響を与えるまでには至っていない。納期の話し合いや、代替できる機器への置き換えなどを進めている」と語った。
セグメント別業績は、公共・社会基盤では売上高が前年同期比4.9%増の1279億円、受注高が11.4%減の1397億円、営業利益が7.1%増の113億円だった。金融では売上高が11.8%増の1639億円、受注高が32.0%減の891億円、営業利益が25.6%増の159億円。法人・ソリューションでは売上高が13.9%増の1683億円、受注高が7.1%増の977億円、営業利益が22.1%増の186億円だった。また市場別は、北米の売上高が21.5%増の1385億円、受注高が35.4%増の952億円、営業利益が47.6%増の63億円。EMEA(欧州アフリカ中東)・中南米の売上高が24.1%増の1632億円、受注高が46.1%増の1900億円、営業利益が76.1%増の71億円となった。
藤原氏によれば、公共・社会基盤で中央府省向けサービスの規模拡大などにより増収。金融では前期の獲得案件に伴う銀行向けサービスの規模拡大などにより増収。法人・ソリューションでは製造業、流通・サービス業向け案件のほか、ペイメントサービスの規模拡大などにより増収した。北米の売上高は為替の影響などで増収になり、受注高では法人向け案件の獲得および為替影響などによって大幅に増加した。EMEA・中南米の売上高はスペインを中心とした欧州での規模拡大と為替影響などにより増収。受注高も大幅に増加しているとした。
なお、2022年度の連結業績見通しは据え置き、売上高で前年比28.1%増の3兆2700億円、営業利益で11.0%増の2360億円、税引前利益で6.6%増の2300億円、当期利益で4.9%減の1360億円としている。10月に予定するNTT Ltd.との事業統合で、下期からNTT Ltd.を連結に加える。
「さまざまに厳しい外部要因があるものの、企業のIT投資にブレーキがかかる状況にはなっていない。だが、北米など一部地域は経済状況の行方次第で、第2四半期以降に影響があるのではないかとの見方もある」(藤原氏)などとした。