「プロセスオーケストレーション」の実践例に見るスピード感と成果

今回は「「プロセスオーケストレーション」の実践例に見るスピード感と成果」についてご紹介します。

関連ワード (プロセスオーケストレーションで作る変化に強い組織とデータ基盤、経営等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。

本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


 前回は、組織における「プロセスオーケストレーション」の具体的な進め方について解説した。今回は、そのコンセプトに準じて、実際にプロセスオーケストレーションに取り組んだ2社の事例を紹介する。

 1つ目の事例は、筆者の所属するRidgelinezでの取り組みだ。Ridgelinezは、クライアントのデジタルトランスフォーメーション(DX)を包括的に支援する富士通グループの新会社として設立された。

 2020年4月から本格的な事業がスタートするのに合わせ、基幹システムや現場向けの業務システムなどを整える必要があり、クライアントのDXをサポートする企業としては、自社のシステム構築においても、アジリティーを重視して作業に取り組んだ。そのスタンスとして下記の点を意識した。

 事業開始前後に構築されたシステムの概要を以下の図に示す。

 まず、事業の中核を支える統合基幹業務システム(ERP)には、「SAP S/4HANA」を選択した。新会社ということもあり、できるだけSAP S/4HANAの標準機能に準じた業務プロセスの構築を念頭に置きながら、標準では対応が難しい部分、使い勝手の改善が必要な部分については、他のSaaS/PaaSの採用、あるいはLCPによる開発を試みた。

 それぞれの導入時期を大まかに示したタイムラインが次の図である。

 ERP以外の業務アプリケーションについては、SaaSを活用して導入を短期間で行っている。また、リリース時点での開発(カスタマイズ)完成度については、必要最低限の基本業務を回せる「70点程度」を目安とし、リリース後のフィードバックに基づいた改善を通じて、早期に完成度を上げていく方針とした。例えば、「Salesforce Sales Cloud」については、導入決定から約2カ月でリリースを行い、その後の短周期での改善によって、現場業務への適合率を上げている。

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