関西電力、最大3万4000ユーザーを収容するVDI環境を稼働
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関西電力は、関西電力送配電の従業員を含む最大3万4000ユーザーを収容可能な仮想デスクトップ基盤(VDI)の稼働を開始した。NVIDIAが5月9日に発表した。
このVDI環境は関西電力が全社で取り組む「デジタルワークスタイル」の推進基盤となる。同基盤には、最新のハイパーコンバージドインフラ(HCI)製品が採用された。採用の決め手となったのは、運用管理性を含めた総合的なコストパフォーマンスの高さ、NVIDIA GPUおよびNVIDIA 仮想GPUテクノロジーによる優れたグラフィックス性能だったという。
採用したHCI製品は、Nutanix、Hewlett Packard Enterprise(HPE)、NVIDIAが協力して展開しているGPU搭載の「HPE ProLiant DX380 Gen10」。VDI環境で高い性能を発揮させるために、CPU、メモリー、ディスクI/Oなど、ユーザー当たりのリソース割り当てを慎重に検討し、NVIDIA GPUとNVIDIA 仮想GPUテクノロジーによるグラフィックス処理の高速化を図った。これによりさまざまな処理でCPU負荷を軽減してユーザーの体感を改善することができた。また仮想GPUを採用することで、CPUのグレードを下げることもできたという。
さらにNVIDIA 仮想GPUテクノロジーを活用することで、GPUのメモリーを仮想的に分割、複数台の仮想マシンで高いコア性能を効率的に利用できるようになった。そのため、複数のユーザーの生産性を向上させることが可能になり、生産性アプリケーションやウェブブラウジング、動画再生、地図検索、「Microsoft Teams」を使ったオンライン会議など、幅広い用途でユーザー体験を大幅に改善できることが事前検証で確認された。
NVIDIAは、グラフィックス処理をNVIDIA 仮想GPUにオフロードできるVDI環境では、CPUの負荷を10〜60%削減し、ユーザー体感では「Windows 10」のUser Experience Indexのスコアを34%向上させることができるとしている。
関西電力はデジタルワークスタイルの推進において、まず全社共通アプリケーションとしての「Microsoft 365」と「Box」を導入した。さらに、セキュアにデータを扱え、高い生産性を支えるVDI環境も同時に整備することを決定し、2019年末に3万4000ユーザーを収容する超大規模VDI環境への挑戦を開始した。
現在同社では、オフィスワークとリモートワークを柔軟に使い分ける勤務シフトを取り入れ、事業部や部門単位で工夫しながら生産性を高めているという。