エプソンら、3Dモデル作成ツール活用のアパレル生産実証–試作品レスなど図る
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エプソン販売(エプソン)は、アベイル、三陽商会と共同で「アパレル3Dソリューション×無在庫ビジネス構想」の実証実験を開始した。
同構想は、デジタルツイン技術を備え、3Dのデジタルデータを現実の生産ラインに反映できる3Dモデル作成ツールを活用し、試作品の作成プロセスを短縮するとともに必要な数量のみを生産できるビジネスモデル。在庫を持たない販売を可能にするほか、エプソンのデジタル捺染(なっせん)機「Monna Lisa」で顔料インクを使用することで、サステナブルなプロセスを実現するという。Monna Lisaを活用した場合、アナログ捺染の染料インクを使用した印刷と比較して、水使用量を約96%削減できる。
デジタル捺染とは、デジタル化された図案データをインクジェットプリンターを使って生地に直接吹き付けるテキスタイルプリントを指す。従来のシルクスクリーンなどのようにデザイン型の製版を利用せず、一般的なプリンターによる紙への印刷と似た方法をとる。
この構想では3Dモデル作成ツールとして、アベイルが展開するBROWZWEAR社の「VStitcher」を活用する。三陽商会が取り扱う「ECOALF」をブランドオーナーとし、3社での共創活動に取り組む。
実証実験では、阪急うめだ本店での持続可能な開発目標(SDGs)に関するポップアップイベント「GOOD VIBE FROM SEA」内のECOALFブースで、タブレット端末でのバーチャル試着体験で選んだ商品を販売する。
同実証により3社は、試作品/在庫レス、印刷工程における水使用量を極小化した持続可能なファッションの流通サイクルの確立を図る。三陽商会はECOALFのグローバルでの展開を計画しており、エプソンはファッション業界が抱える社会課題を解決するビジネスモデルの確立を目指す。
エプソンは今後、企業間のデータ連携の技術的な検討やビジネスモデルの検討、アパレル3Dソリューション×無在庫ビジネス構想における国内企業の需要性調査を行うとともに、ECOALFの商品展開の拡大を図る。取り組みに賛同する商社や新たなブランドオーナー募集も進めるという。