電子データで受け取った証憑を印刷して保存する企業が半数以上–freee調査
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freeeは、個人事業主・企業の経営者または経理担当者2084人を対象に、電子帳簿保存法(電帳法)に関する意識調査を実施した。
これによると電子データで受け取った証憑(しょうひょう)の保存方法について、個人事業主・法人いずれも半数以上が「印刷して保存と電子保存を併用している」「全て紙で印刷して保管している(電子保存していない)」と回答していることが分かった。
一方、紙で受け取った証憑の保存方法を聞くと、個人事業主・小規模企業は「全て紙のまま保管している(電子保存していない)」と半数以上が回答した。
この調査は10月30〜31日の期間で実施された。アンケート回答者の内訳は、個人事業主1015人、小規模法人(正社員1〜20人)569人、中規模法人(正社員21〜200人)290人、大企業(正社員201人〜)210人となっている。調査方法はインターネット経由。
紙保存の課題感について聞くと、個人事業主・法人いずれも「台紙の貼り付け、ファイリングなど保存準備に時間がかかる」という回答が多く、紙ならではの保存作業の煩雑さがうかがえる。
また電子帳簿保存の義務化について「詳しく理解している」「詳しくは無いがある程度知っている」という回答が個人事業主は約64%、大企業も約56%と半数を超えていることが分かった。
請求書をどのように受け取っているかという質問には、「全て紙」という回答は大企業だと約5%、個人事業主は約25%と5倍の差があった。一方で「全て電子データ」という回答は個人事業主・法人いずれも10%満たないという結果となった。
また電子データで受け取る証憑数の変化について大企業は「とても増えている」「増えている」と約71%が回答しているが、個人事業主は約60%が「変わらない」と回答している。
取引先に対して請求書の送付方法を電子へ変更依頼したかどうかについては、大企業の47%が「依頼・相談した」という回答に対して、個人事業主は85%が「依頼・相談していない」という回答だった。
さらに電子保存を始めたという回答者に理由を聞くと、法人は規模問わず「電帳法に対応するため」という回答が最も多い結果となった。次に「インボイス制度対応のシステム切り替えのため」という回答が続いた。
電帳法は、取引の証憑書類や帳簿について紙で保存しなければならなかったものを一定の要件を満たして電子で保存できるようにする法制度のこと。個人事業主・法人どちらも対象で、電子データの保存を義務付けている。2024年1月から、電子取引の電子保存に関する宥恕(ゆうじょ)措置期間終了に伴い、メール添付のPDFやECサイトなどからダウンロードした請求書・領収書などの電子取引データを紙で保存することが原則できなくなる。