オラクルのチーフアーキテクトが語る「HeatWave GenAI」の特徴と優位性
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米Oracleのエグゼクティブバイスプレジデントでチーフコーポレートアーキテクトを務めるEdward Screven氏は10月9日、新たに提供を始めた「HeatWave GenAI」について紹介した。
フルマネージド型データベースサービスの「HeatWave」は数年前にリリースされて以来、オンライントランザクション処理(OLTP)やオンライン分析処理(OLAP)をはじめ、「AutoML」や「Lakehouse」といったデータ処理への対応強化が図られてきた。そして、その最新の機能強化となるのが「GenAI」(生成AI)になる。
HeatWave GenAIは、生成AIをより簡単かつセキュアに利用できるようにするための機能になる。AIの専門知識やデータの移動が不要で、高度な生成AIアプリケーションを構築できるとしている。「複雑な手作業による統合やトラブルシューティングは不要で、データを別のサービスに移行する際のセキュリティリスクや追加コストも必要ない」(Screven氏)
同氏はまた、HeatWave GenAIの特徴として「自動化されたインデータベースベクトルストア」「インデータベース大規模言語モデル(LLM)」「スケールアウトベクトル処理」「HeatWaveチャット」の4つを挙げた。
「Oracle以外のデータベースを使用した生成AIアプリケーションの構築は非常に複雑だが、HeatwaveではAPIを一つ呼び出すだけで非常にシンプルにできる。ベクトルストア作成の全てのステップはHeatWave内で完結し、完全に自動化され、より安全な仕組みとなっている」
ベンチマークでは、HeatWaveによるベクトル処理は「Snowflake」と比べて39倍、「Databricks」とは96倍、「Google Big Query」とは48倍の価格性能比を示しているという。また、HeatWaveによるベクトル作成は、「Amazon Bedrock」のナレッジベースと比較して最大30倍高速で、コストは3分の1である点も強調した。
また、HeatWaveでの類似性検索は正確で非常に効率的であるといい、AutoMLと組み合わせることで、さらに精度を向上させ、コストも削減できるとアピールした。
「HeatWaveではデータが1つのデータベースシステムに統合され、統一的なアクセス制御と単一の構成を有している。さらに、全ての通信が認証され、暗号化されている」とScreven氏はセキュリティ面の優位性を語った。
HeatWave GenAIは、「Oracle Cloud Infrastructure」(OCI)の商用リージョンのほか、「OCI Dedicated Region」や「Oracle Alloy」での利用も可能となっている。Amazon Web Services(AWS)とMicrosoftの「Azure」に加えて、Google Cloudでの提供も予定している。