融合する技術力とビジネス知識–AI時代、双方の専門家がすべきこと

今回は「融合する技術力とビジネス知識–AI時代、双方の専門家がすべきこと」についてご紹介します。

関連ワード (データマネジメント等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。

本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


 生成AIは、テクノロジー/ビジネスの専門家にとって、興味深いキャリアの機会を提供する。これまでの技術とは異なり、AIそのものを構築する/AIを活用してビジネスを構築するという2種類の道がある。

 米Microsoftの応用科学リーダーであるAditya Challapally氏による最近の研究では、この2種類の道を探求している。

 ITの専門家にとっては、急速に変化するビジネスに遅れを取らないよう、迅速にソリューションを提供することが求められる。これが「技術的なキャリアパス」である。

 Challapally氏は米ZDNETの取材に対し、「ITの専門家は、最先端に居続けるため、『GitHub Copilot』『Cursor』『Claude Code』などの新しいツールを積極的に活用するべきである」と語った。「多くの組織において、開発者がこれらのツールを効果的に活用するだけで、たちまち10倍の能力を持つ開発者として評価されるのを見てきた。その優位性は、ほかの開発者が追い付くまで持続する傾向がある」

 ビジネスの観点では、生成AIは技術的な側面だけでは機能しない。技術を特定のビジネス要件に適応させるAIの専門家が求められる。それが「専門分野のキャリアパス」だ。Challapally氏は「AIモデルがコモディティー化するにつれ、専門知識の価値はますます高まる」と述べる。「真の専門家たらしめるのは、特定の業界に対する深い理解と、その業界内で生成AIを効果的に適用できる場面や方法を特定する能力である」という。同氏は、ボットだけでは特定の知識を伝えられないと警告している。

 Challapally氏がAIに関する知識の必要性について50人のビジネスリーダーにインタビューしたところ、AIに関する深い知識が強く求められていると判明した。技術的な能力とビジネスに関する知識のニーズが融合しつつあることも分かったという。「リーダーたちは、説得力のある製品ビジョンを提示したり、調整をうまく行ったりする従来のプロジェクト管理やビジネス関連の職務よりも、AIに関する知識を重要視している」と同氏は述べる。

 AI分野において、非技術系の人材が成功し、キャリアを築くにはどうすればよいのだろうか(1~10段階評価の平均値)。

 Challapally氏は、ビジネスリーダーが最も必要としているのは「ビジネス要件を深く理解し、AIの技術的基礎も把握している、両方の世界を橋渡しする専門家」であると述べる。「純粋な技術者よりも、従来のビジネス感覚と技術リテラシーを兼ね備えた人材を求めている。このような人材は、製品ビジョンを構築し、基本的なコーディングの概念を理解し、技術能力とビジネス目標を一致させる高度な要件を収集できる」

 技術面について、同氏は「これらのツールに対し、正確な結果を導き出すためのプロンプト(指示文)を書く技術の習得」が重要であると述べる。「私は、ITの専門家における真の強みは、さまざまなコーディングエージェントやツールを効率的に管理する能力にあると考えている」

 同時に、Challapally氏は「一部の経験豊富な開発者は、こうした新しいツールを過小評価し、初心者向けの仕掛けだと切り捨てる傾向がある」ことを認識している。しかし、これらのツールは小規模なワークフローやコーディング作業を大幅に合理化でき、活用している人々はその有用性に気付いているという。

 同氏は「一流の専門家は、たとえその大半を破棄することになっても、毎週時間を割き、新しいモデルやフレームワーク、ツールを試している」と続ける。

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