JALサンライト、RPA導入で現場スタッフ主導のワークフロー開発を推進
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JALサンライトは、RPA(ロボティックプロセスオートメーション)基盤「UiPath」を導入。現場スタッフ主導によるワークフロー開発を推進し、さまざまな業務を効率化している。
同社は日本航空(JAL)の障害者雇用促進法の特例子会社として1995年に設立された。従業員464人のうち213人が障がい者で、聴覚障がい者、肢体不自由者、視覚障がい者、知的障がい者、精神障がい者など、さまざまな人たちが、JALが行う業務を請け負っている。
同社は、2019年に収入管理センターで行う業務にEUC(End User Computing)としてUiPathの導入を開始した。収入管理センターは、JALが収入会計を行うための航空券処理業務を担っており、通常時は1日に10万件以上の航空券の処理が行われている。そのうち、システムで自動処理できない航空券は、担当者の目と手作業による確認・修正作業が発生する。
UiPathの導入決定後、同年5月に現場スタッフ十数人がオンライン学習サービスの「UiPathアカデミー」でのトレーニングを受講。6月ごろから各現場スタッフ自ら収入管理業務に関するワークフロー開発を行い、自動化・効率化を進めた。
例えば、国内発売報告審査業務は、空港などで発券された全ての航空券が「発売報告」として正しく報告されていることを審査する業務で、従来は空港で使用している予約発券システムから紙面で出力された発売報告書を一つ一つ人の目で見て審査していた。
今回、UiPathで開発したワークフローによって、人の目で審査が必要な航空券データのみを抽出し、収入管理システムから出力されたCSVデータと照合する業務を自動化した。これにより審査対象となる航空券はロボットが抽出し、ロボットでは判断のできない高度な判断が必要な処理だけを人間が行う形にし、毎月360時間程度を要していた業務の所要時間を約5分の1に短縮した。
JALサンライトは現在までに約30のワークフローを開発しているが、その中には特例子会社ならではのワークフローもある。
視覚に障がいがある社員がPCでの業務を行うために、PC画面の文字を起こすためのスクリーンリーダーソフトを使用しているが、業務システムによってはこれが使えないものもある。これらの業務システムに対して、スクリーンリーダーソフトと親和性の高いExcelをユーザーフロントとして、UiPathがExcelと業務システムの連携機能を担うことによって、業務システム画面項目をスクリーンリーダーへのインプット/アウトプットする機能を実現することで「人の目」の役割を果たすこともできるようになった。