品川区、戸籍専門書籍のAI検索サービスを導入–戸籍事務の業務効率化と正確性を向上
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品川区は、戸籍関連の専門書籍を電子データ化し、人工知能(AI)を活用して迅速に文献を検索できる「MICJET電子書籍AI検索サービス 戸籍」の利用を開始した。戸籍事務業務の効率化や負荷軽減、正確性の向上を目指すという。同サービスを提供する富士通Japanが8月26日に発表した。
同サービスは、日本加除出版が保有する約370冊の戸籍実務に関する専門書籍に掲載された、約1万7000件の文献データを収録している。AIの活用により、文献データ全文に対して文章による検索や、同義語・類義語の読み替え検索に対応しているため、従来の単語による検索と比べて必要な情報をより的確かつ迅速に検索できる。
婚姻届や出生届などの審査や受理手続きを行う自治体の戸籍事務の業務は専門性が高い一方、自治体では一定周期で人事異動があるため、職員が戸籍事務の知識を効率良く習得することが課題になっていたという。そこで、富士通グループは2020年11月に、電子書籍AI検索システムを品川区の戸籍事務に適用し、有効性を確認する実証実験を行った。
実証の結果、1カ月に約150件ある戸籍届書審査などの調査時間を、従来の77時間から40時間まで短縮することに成功し、業務効率化の効果を確認できた。この結果から、富士通Japanが同サービスを開発し、品川区が本格的に利用を開始する。
品川区は同サービスを活用することで、区民からの届け出に対して審査や判断の根拠となる文献データの検索時間を大幅に短縮し、その時間を区民へのサービス向上につなげられるのではないかと期待を寄せているという。