インディアナポリスのVC「ハイアルファキャピタル」が約120億円のファンドを発表、起業初期のSaaS会社に投資

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スタートアップのエコシステムを形成するには、さまざまな要素が必要だ。沿岸部の主要なハイテク中心地に属さない都市では、そのようなシステムを立ち上げるために計画的な努力を必要とする。インディアナ州のインディアナポリスでは、2000年にExactTarget（エグザクトターゲット）が設立されたことがきっかけだった。2013年にExactTargetがSalesforce（セールフォース）に25億ドル（約2730億円）で買収されたことで、インディアナポリスのスタートアップシステムに大量の現金がもたらされた。

そのExactTargetの買収から誕生したベンチャーキャピタル、High Alpha Capital（ハイアルファキャピタル）は米国時間3月11日、新たに1億1000万ドル（約120億円）のファンドを発表した。同社はB2BのSaaSスタートアップに注力しているVCだ。High Alphaのパートナーで共同設立者であるKristian Andersen（クリスチャン・アンダーセン）氏は、このファンドを新型コロナウイルスとそれがもたらした事業運営方法の変化という文脈で捉えている。

「私たちは今、かつてないほど混乱の時代に生きており、個人、企業、そして社会全体に多くの困難をもたらしています。このような困難な時代にもかかわらず（あるいはそのような困難な時代だからこそ）、私たちは、起業家精神とテクノロジーの融合によって世界を変革しようとする次世代の創業者たちを支援することに、これまで以上に確信と意欲を感じています」とアンダーセン氏は述べている。

もちろん、スタートアップシステムのレシピには資金が欠かせない。ExactTargetの創業者たちは買収によってそれを得た。彼らは教育、起業家精神を奨励するシステム、数学のスキル、エンジニアリングの才能のプール、そしてもちろん投資を促進するベンチャーキャピタルなど、ゼロからシステムを構築したかったと、同社創業者の1人であるScott Dorsey（スコット・ドーシー）氏は語っている。

「そのために必要なのは、才能、資本、サポート、メンターシップです。中でも才能を最も重視しなければなりません。High Alphaではもちろん、インディアナポリスの市場全体で、才能を重視しています。2番目は資本です。インディアナポリスのような市場では資本にアクセスできないことが多いので、自分たちで資金を調達することが重要なのです」とドーシー氏はいう。そして次のように続けた。

「3番目はサポートとメンターシップで、実際そのためにHigh Alphaが作られました。当社には、デザイン、マーケティング、プロダクト・エンジニアリング、財務、人事など、SaaS企業を起ち上げて成長させるために必要な40人のセンター・オブ・エクセレンスがチームに揃っています」。

High Alphaという会社は2つの部分に分かれている。1つはHigh Alpha Studioで、これは本当に初期段階の創業者のためのインキュベーターのようなものだ。もう1つのHigh Alpha Capitalが、今回の発表の中心である。

これは同社にとって3番目のファンドとなる。最初のファンドは2100万ドル（約22億9000万円）のHigh Alpha Oneで、2番目のHigh Alpha Twoは8500万ドル（約92億8000万円）だった。3つのファンドを合計すると、調達額は2億1600万ドル（約235億8000万円）となる。最初の2つのファンドの投資先は主にインディアナ州内だったが、今回のファンドでは、少なくとも一部の投資先を同州外にも拡大する計画だ。

High Alphaは、企業向けB2B SaaSの会社を対象に、プレシードからシリーズAまでの投資を行っており、ExactTargetを成功させた経験から、育成と学習を支援できるアーリーステージの企業に注力している。

同社が投資した企業には、Attentive（アテンティブ）、SalesLoft（セールスロフト）、Zylo（ザイロ）、Terminus（ターミナス）、The Mom Project（ザ・マム・プロジェクト）、Lessonly（レスオンリー）、LogicGate（ロジックゲート）、MetaCX（メタCX）、Socio（ソシオ）などがある。

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画像クレジット：Icon Sportswire / Getty Images

【原文】

We know that a lot of elements go into the formation of a startup ecosystem. When your city is outside of the major coastal tech centers, it takes a deliberate effort to get such a system off the ground. For Indianapolis, Indiana, it started with the creation of ExactTarget in 2000. When that company was sold to Salesforce for $2.5 billion in 2013, it helped bring a bushel of cash into the startup system.

Today, the venture capital firm that connects back to that ExactTarget acquisition, High Alpha Capital, announced a new $110 million fund. The company concentrates on B2B SaaS startups. Kristian Andersen, partner and co-founder at High Alpha sees the fund in the context of the pandemic and the changes it has brought to how businesses are run.

“We are living in a [time] of almost unrivaled disruption, which has created a host of challenges for individuals, businesses, and society as a whole. In spite (or possibly because) of those challenges, we’re more confident and motivated than ever to help support the next generation of founders as they seek to transform the world through the marriage of entrepreneurship and technology,” Andersen said.

Of course, cash is a key ingredient in any startup system recipe. ExactTarget’s founders were flush with it after the acquisition and Scott Dorsey, one of the firm’s founders says they wanted to build a system from the ground up that included education, a system to encourage entrepreneurship, math skills, a pool of engineering talent and of course, a venture capital firm to drive investment.

“I think of the recipe as talent, capital, support and mentorship. So talent has to be a sharp focus, which is certainly is for us at High Alpha and across the Indianapolis market. The second piece is capital, and markets like Indy often don’t have access to capital and that’s been important that we’re raising our own funds,” he said.

He added, “Thirdly, I think it’s just support and mentorship and that’s really what High Alpha is built to do. We have 40 of us on the team with SaaS experts across design, marketing, product engineering, finance and HR —  all Centers of Excellence you need to start and scale a SaaS company,” he said.

The firm is divided into two parts. The first is High Alpha Studio, which is a kind of incubator for really early stage founders and the second is High Alpha Capital, which is the focus of today’s announcement.

This is third fund for the company. The first was High Alpha One worth $21 million. The second one, High Alpha Two was worth $85 million. Combined with today’s announcement, the total raised across the three funds is $216 million. While the first two funds’ investments were mostly in the Indy area, the plan with the newest one is to expand beyond the region with at least some of the investments.

The firm concentrates on enterprise B2B SaaS companies from pre-seed through Series A investments, so concentrating on early stage companies that it can help nurture and learn from their experiences building ExactTarget into a successful company.

Among the companies they invested in include Attentive, SalesLoft, Zylo, Terminus, The Mom Project, Lessonly, LogicGate, MetaCX and Socio.

Early Stage is the premier ‘how-to’ event for startup entrepreneurs and investors. You’ll hear first-hand how some of the most successful founders and VCs build their businesses, raise money and manage their portfolios. We’ll cover every aspect of company-building: Fundraising, recruiting, sales, product market fit, PR, marketing and brand building. Each session also has audience participation built-in – there’s ample time included for audience questions and discussion. Use code “TCARTICLE at checkout to get 20 percent off tickets right here.

（文：Ron Miller、翻訳：Hirokazu Kusakabe）

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