SAPジャパン社長が「クラウドカンパニーとしての深化」を“宣言”した背景

今回は「SAPジャパン社長が「クラウドカンパニーとしての深化」を“宣言”した背景」についてご紹介します。

関連ワード (松岡功の「今週の明言」、経営等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。

本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


 本連載「松岡功の『今週の明言』」では毎週、ICT業界のキーパーソンたちが記者会見やイベントなどで明言した言葉を幾つか取り上げ、その意味や背景などを解説している。

 今回は、SAPジャパン 代表取締役社長の鈴木洋史氏と、ServiceNow Japan ソリューションセールス統括本部カスタマーサービスマネジメント事業部 事業部長の李広泰氏の発言を紹介する。

 SAPジャパンの鈴木氏による冒頭の発言は、「2021年 年頭所感」の中で、2021年の最大の目標として挙げた内容である。多くの日本企業の基幹業務を支えるSAPジャパンの経営トップがこう“宣言”したことに興味を抱いたので、ここで取り上げたい。

 まずは、年頭所感から上記を含めてクラウドに関連する発言をピックアップすると、次のようになる。

 「2021年のSAPは、グローバル全体でクラウドカンパニーとしてさらに深化することを最優先に掲げている。企業のお客さまに対してクラウドERPの採用や移行を支援し、SAPのソフトウェアやサービスをクラウドで安心かつ安全に使い続けていただけるよう、製品面だけでなく、導入前と導入後も含めて技術的な側面はSAPが全てカバーし、お客さまには、より具体的な利活用の推進に注力していただけるような環境づくりに取り組んでいきたい」

 SAPでは、これからのエンタープライズITの在り方を見据えたデジタルトランスフォーメーション(DX)のビジョンとして「インテリジェントエンタープライズ」を標榜している。図1に示したのが、その全体像である。

 図1の見方を大まかに紹介しておくと、下から「テクノロジー」「アプリケーション」「ビジネスプロセス」と大きく3層に分かれており、テクノロジー層の「ビジネステクノロジープラットフォーム」は、「データベース」「アナリティクス」「アプリケーション開発」「AI(人工知能)などのインテリジェントテクノロジー」といった4つの要素で構成されている。

 また、アプリケーション層の「インテリジェントスイート」は業務別クラウドアプリケーション、「インダストリークラウド」は業種別ソリューションをクラウド展開していく。さらにビジネスプロセス層については、「ビジネスネットワーク」と記されている外部環境とSAPのアプリケーションを連携させて利用できるようにする役割を担う。

 この中でインダストリークラウドについて、鈴木氏は年頭所感で次のように述べている。

 「インダストリークラウドでは、SAPの最新統合基幹業務システム(ERP)『S/4HANA』を中核として、業種特化型で必要な機能を盛り込み、その業種の企業が共通で使えるようにしていく。まずは、製造業からスタートさせるが、インダストリークラウドを業種ごとに展開していくために、これまで以上にパートナーや企業のお客さまとの協業を広く深く進めていきたい」

 同社によると、現在採用されたS/4HANAの7割がクラウド版であることから、今後は「クラウドERP」をキーワードとして前面に押し出していく構えだ。「クラウドカンパニーとしてさらなる深化」とはそんな思惑を込めた表現とも受け取れる。加えて、今後インテリジェントエンタープライズを浸透させていくためには、クラウドベースであることが必然になるとの意図も込められているだろう。

 最後にもう1つ筆者の印象を述べておくと、鈴木氏の冒頭の発言は、裏を返せば「クラウドカンパニーとしての深化がまだ足りない」と見ているとも受け取れる。SAPのERP全体で見れば、クラウドへの移行はまだまだこれからだ。そう考えると、同氏の発言の背景には強い危機感があるというのが、筆者の見立てである。


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