テスラの北米向けModel 3とModel Yがレーダー非搭載に

今回は「テスラの北米向けModel 3とModel Yがレーダー非搭載に」についてご紹介します。

関連ワード (Model 3、Model Y、Tesla、アメリカ、イーロン・マスク、オートパイロット、カナダ、コンピュータービジョン、ニューラルネットワーク、機械学習等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。

本記事は、TechCrunch様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


北米の顧客向けに製造されるTesla(テスラ)の「Model Y(モデルY)」と「Model 3 (モデル3)」には、レーダーが搭載されなくなる。これは、機械学習を組み合わせたカメラのみを使用して、同社の先進運転支援システムやその他のアクティブセーフティ機能をサポートするようにしたいという、Elon Musk(イーロン・マスク)CEOの意向を反映した変更だ。

センサーの使用をやめるという決定は、多くのテスラの動向と同様に、業界の標準的な考え方に反している。今のところ、レーダーなしのテスラ車は、北米のみで販売される。テスラは、中国や欧州の顧客向けに製造される車両から、レーダーセンサーを削除する時期やその可能性については言及していない。

自動車メーカーは通常、レーダーとカメラを(さらにはLiDARも)組み合わせ、周囲の交通状況に合わせて車両の走行速度を調整するアダプティブ・クルーズ・コントロールや、車線維持および自動車線変更など、先進運転支援システムの機能を実現するために必要なセンシングを行っている。

しかし、以前からマスク氏は、カメラといわゆるニューラルネット処理のみで、車両を取り巻く環境で起きていることを検知・認識し、適切な対応を行うシステムの可能性を喧伝しており、このシステムにはブランド名を冠した「Tesla Vision(テスラ・ビジョン)」という名称が付けられている。

ニューラルネットとは、人間の学習の仕方を模倣した機械学習の一種で、一連の接続されたネットワークを使用してデータのパターンを識別することにより、コンピュータが学習することを可能にする、人工知能アルゴリズムの洗練された形態だ。自動運転技術を開発している多くの企業は、特定の問題を処理するためにディープニューラルネットワークを使用しているが、彼らはこのディープネットワークを壁で囲い、ルールベースのアルゴリズムを使って、より広範なシステムに結びつけている。

When radar and vision disagree, which one do you believe? Vision has much more precision, so better to double down on vision than do sensor fusion.

— Elon Musk (@elonmusk) April 10, 2021

Whole Mars Catalog@WholeMarsBlog
ピュア・ビジョンの考え方について、もう少し詳しく教えてください。

レーダーを使わないのは時代に逆行するという意見もありますが、なぜ使わないほうがいいと判断したのでしょうか?

Elon Musk@elonmusk
レーダーと視覚が一致しないとき、あなたはどちらを信じますか? 視覚認識の方がはるかに精度が高いので、複数のセンサーを組み合わせるよりも視覚認識を倍に増やした方が良いのです。

テスラは更新したウェブサイトでレーダーからの移行について詳述し、2021年5月から切り替えを開始したと述べている。このカメラと機械学習(特にニューラルネット処理)を組み合わせた方式は「Tesla Vision」と呼ばれ、同社の車両に標準装備されている先進運転支援システム「Autopilot(オートパイロット)」と、そのアップグレード版で1万ドル(約109万円)の追加料金が必要な「FSD(フル・セルフ・ドライビング)」に使われる。テスラのクルマは自動運転ではないので、人間のドライバーが常に運転に関与し続ける必要がある。

レーダーを搭載していないテスラ車では、当初は運転支援機能が制限される。例えば、Autosteer(オートステア)と呼ばれる車線維持機能が使える速度は最高時速75マイル(時速約120キロメートル)までに制限され、最小追従距離も長くなる。また、緊急車線逸脱回避機能や、駐車場で自車を自分の側まで呼び寄せることができるSmart Summon(スマート・サモン)機能は、納車当初には利用できない可能性があると、テスラは述べている。

同社では、今後数週間のうちにワイヤレス・ソフトウェア・アップデートによって、これらの機能を復活させることを計画しているという。ただし、テスラはその具体的なスケジュールを明らかにしていない。他のAutopilotやFSDの機能は、(注文した仕様にもよるが)納車時にすべて有効になっているとのこと。

一方、Model S(モデルS)とModel X(モデルX)の新車や、北米以外の市場向けに製造されるすべてのモデルには、引き続きレーダーが搭載され、レーダーを使ったAutopilotの機能も利用できる。

テスラは「よくある質問」の中で「Model 3とModel Yは、当社の製品の中でも生産台数が多いモデルです。これらのモデルを先にTesla Visionに移行することで、膨大な実世界におけるデータを短時間で分析することが可能になり、結果的にTesla Visionをベースとした機能の展開を早めることができます」と書いている。

関連記事
・マスク氏の「年末までに自動運転を実現」という発言は「エンジニアリングの現実とは一致しない」とテスラ社員
・イーロン・マスク氏がビットコインでのテスラ車購入停止を指示、ツイート後ビットコインは下落中
・テスラがノルウェーでの判決を受け最大約243億円の補償金支払いに直面

画像クレジット:Tesla


【原文】

Tesla Model Y and Model 3 vehicles bound for North American customers are being built without radar, fulfilling a desire by CEO Elon Musk to only use cameras combined with machine learning to support its advanced driver assistance system and other active safety features.

Like many of Tesla’s moves, the decision to stop using the sensor runs counter to the industry standard. For now, the radar-less cars will only be sold in North America. Tesla didn’t state when or if it might remove the radar sensor in vehicles built for Chinese and European customers. Automakers typically use a combination of radar and cameras — and even lidar — to provide the sensing required to deliver advanced driver assistance system features like adaptive cruise control, which matches the speed of a car to surrounding traffic, as well as lane keeping and automatic lane changes.

Musk has touted the potential of its branded “Tesla Vision” system, which only uses cameras and so-called neural net processing to detect and understand what is happening in the environment surrounding the vehicle and then respond appropriately. Neural nets are a form of machine learning that work similarly to how humans learn. It is a sophisticated form of artificial intelligence algorithm that allows a computer to learn by using a series of connected networks to identify patterns in data. Many companies developing self-driving tech use deep neural networks to handle specific problems. But they wall off the deep nets and use rules-based algorithms to tie into the broader system.

The company detailed the transition away from radar in an update on its website, noting that the switch started this month. This camera-plus-machine learning (specifically neural net processing) approach has been dubbed Tesla Vision and will be used in its standard Autopilot advanced driver assistance system as well as in its $10,000 upgraded feature that has been branded Full Self-Driving or FSD. Tesla vehicles are not self-driving and require a human driver to remain engaged.

Tesla vehicles that are delivered without radar will initially limit Autopilot, including the lane-keeping feature known as Autosteer. For a short period of time, Autosteer will be limited to a maximum speed of 75 mph and a longer minimum following distance. The system’s emergency lane departure avoidance feature and smart summon, which allows the driver to summon its vehicle in a parking lot, may be disabled at delivery, Tesla said.

The company plans to restore these features through wireless software updates in the coming weeks. Tesla didn’t provide a specific timeline. All other available Autopilot and Full Self-Driving features will be active at delivery, depending on order configuration, the company said.

Meanwhile, new Model S and Model X vehicles as well as every model built for markets outside of North America, will continue to be equipped with radar and will have radar-supported Autopilot functionality.

“Model 3 and Model Y are our higher volume vehicles,” Tesla noted in its frequently asked questions section. “Transitioning them to Tesla Vision first allows us to analyze a large volume of real-world data in a short amount of time, which ultimately speeds up the roll-out of features based on Tesla Vision.”

(文:Kirsten Korosec、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

Google

Search the world's information, including webpages, images, videos and more. Google has many special features to help you find exactly what you're looking for.

中国系私立学校がカナダに開校 天安門事件など「敏感な話題」 …

 · カナダの中国系私立学校の生徒は、中国共産党や天安門事件、ダライ・ラマなど、中共政権にとって敏感な話題について学ぶことができません。この学校は間もなく開校する予定です。

ニューラルネットワーク - Wikipedia

ニューラルネットワーク ( 神経網 、 英: neural network 、略称: NN)は、脳機能に見られるいくつかの特性に類似した数理的モデルである。. 「マカロックとピッツの 形式ニューロン 」など研究の源流としては地球生物の神経系の探求であるが、その当初から、それが実際に生物の神経系の シミュレーション であるか否かについては議論がある …

ニューラルネットワークとは?人工知能の基本を初 …

人工知能(AI)ブームを理解するための基本である「ニューラルネットワーク」について、初心者向けにわかりやすく解説しています。「ニューラルネットワークとは何か」から3種類のニューラルネットワークまで、この記事を読んで理解を深めてみてください。

ニューラルネットワークの基礎解説:仕組みや機械学習 ...

「ニューラルネットワーク(Neural Network:NN)」とは、人間の脳内にある神経細胞(ニューロン)とそのつながり、つまり神経回路網を人工ニューロンという数式的なモデルで表現したものだ。近年、人工知能(AI)領域がブームになっているが、ニューラルネットワークは機械学習や深層学習(ディープラーニング)などを学ぶ際に知っておくべき基本的な仕組みである。NVIDIA(エヌビディア)CUDA & Deep Learning Solution Architect 村上真奈 氏が、ニューラルネットワークを学ぶ入門編として、仕組みや構造、機械学習、ディープラーニングとの関係性、さまざまなアプローチの具体例やディープラーニングの流れなどを解説する。

ニューラルネットワーク - これだけは知っておきたい3つのこ …

ニューラルネットワークとは、脳内の神経細胞(ニューロン)のネットワーク構成を模した数学モデルです。人工知能(AI)を支える技術であるディープラーニングのネットワークは、ニューラルネットワークが多層で構成されたものです。ニューラルネットワークの基礎となる仕組みから、応用例、設計に使用される技術まで解説します。

ニューラルネットワークとは|仕組み・学習手法・活用事例 ...

ニューラルネットワークとは脳の神経回路の一部を模した数理モデル、または、パーセプトロンを複数組み合わせたものの総称です。本稿では、ニューラルネットワークについて仕組みから歴史、機械学習・ディープラーニングとの違い、学習手法から活用事例まで基礎から詳しく解説します。

ニューラルネットワークの「基礎の基礎」を理解する ...

 · ニューラルネットワークは、人間の脳の働きを模倣する数理モデルとして提唱された。

ニューラルネットワークの基礎 — ディープラーニング入門 ...

Chainerの入門に最適なチュートリアルサイト。数学の基礎、プログラミング言語 Python の基礎から、機械学習・ディープラーニングの理論の基礎とコーディングまでを幅広く解説します。Chainerは初学者によるディープラーニングの学習から研究者による最先端のアルゴリズムの実装まで幅広く対応するディープラーニングフレームワークです。

5分でわかる!ニューラルネットワークの仕組みと実装方法 ...

ニューラルネットワーク(neural network)は、人間の脳神経回路を真似たアルゴリズム(演算する手順)です。以前の記事でご紹介した単純パーセプトロンもニューラルネットワークの一種なのですが、構造が単純すぎるため複雑な処理をすることが

10分でわかる深層学習のニューラルネットワーク - Qiita

 · ニューラルネットワークはシナプスの結合によりネットワークを形成した人工ニューロン(ノード)が、 学習によってシナプスの結合強度を変化させ、問題解決能力を持つようなモデル全般を …

【初心者向け】ねこでも分かるニューラルネットワーク超入門 ...

 · 1.ニューラルネットワークって? ニューラルネットワークとは下のようなやつのことです。 英語で書くとNeuralNetworkなので、よくNNって略します。

機械学習とは?初心者でも理解しやすく簡単解説!

「機械学習によって業務の効率化や売上アップができないか」「自社データを機械学習に有効活用できないか」など、機械学習に注目する企業が増えています。 この記事では、機械学習とは何か、機械学習で実現できることなどをわかりやすく解説します。具体的な企業の事例や機械学習を使うために必要なスキルなども紹介するので、機械学習を活用したい場合はぜひ参考にしてください。

機械学習を始めたくなる!機械学習アルゴリズム解説スライド …

コンピュータに過去のデータを分析させ、未来のデータを予測させる機械学習。商品のレコメンドシステムや写真の顔検出など、身近なところに機械学習は広く活用されています。また、Microsoftの「Azure Machine Learning」、Amazonの「Amazon Machine Learning」、Googleの「Cloud Machine Learning」 …

「機械学習」はなぜ重要なのか?--今こそ知っておきたいAI技 …

人工知能にはさまざまな形態があるものの、現在最も広範に活用されているのは機械学習だ。コンピューターが大量のデータセットを使用して自ら学習し、データのパターンを見つけ出すことができる。

機械学習入門者がおさえておくべき知識と勉強法|TECH PLAY …

近年、機械学習というキーワードをよく耳にします。これから機械学習を勉強する方もいると思います。しかし機械学習について詳しいことがわからない方も多いはずです。この記事では、機械学習入門者に向けて、機械学習でできることや勉強法を解説していきます。

3-5:人工知能と機械学習 - soumu.go.jp

3-5:人工知能と機械学習] 人工知能(AI)の種類と人工知能の概念を紹介します。 正解に相当する「教師データ」の状況に応じた機械学習の分類を説明します。 「回帰分析」「決定木」「k平均法」などの統計的機械学習の分析手法と用途を示します。 機械学習において、特に注目を集めている ...

Pythonでスタート!機械学習入門 - Pythonでできることとは?

 · 機械学習とは、人間が持つ「学習」にあたる仕組みを機械(コンピューター)で実現する技術・手法の総称です。一口に機械学習と言ってもさまざまなアルゴリズムや手法が存在し、代表的なところではaiを実現する手段としての「ディープラーニング ...

機械学習とアルゴリズム | Think IT(シンクイット)

はじめに 前回は、機械学習の学習データにスポットを当てて解説しました。今回は、もう1つの主役である「アルゴリズム」について解説します。

キカガク|AI・機械学習を学ぶ e ラーニングプラットフォーム …

キカガクはAIを含めた最先端技術を最短距離で学ぶことができる学習プラットフォームです。今なら新規ユーザー登録(無料)で、Udemy でベストセラーの「脱ブラックボックスコース」完全版をプレゼント!「実務で使える」スキルを身に着け、次の時代に活躍する人材を目指しましょう。

機械学習とディープラーニング、どちらを使えばいいのか:AI …

研究開発プロジェクトを先に進めるためにどのようなAI技術を使用すればいいのだろうか。本稿では、その一助とすべく、機械学習とディープラーニング(深層学習)の違いについて概説し、それぞれをどのように適用すべきかについて説明する。 (1/2)

無料で読める、東大/京大の「Python教科書」電子書籍:AI・ …

東京大学/京都大学の授業で使われている『Pythonプログラミング入門』/『プログラミング演習 Python』教材の電子書籍が無料で読める。他のお勧め教材として『Pythonチートシート』と『初心者向けTellus学習コース』も紹介する。

COMMENTS


37258:
2021-05-28 16:03

76年前の今日。1945年5月26日,子犬を抱く特攻隊員。中央が荒木幸雄伍長。鹿児島の万世飛行場にて,出撃予定時刻の2時間前に撮影。悪天候のため翌日出撃,戦死した。ニューラルネットワークによる自動色付け+手動補正。 co/W9KAZ8P…

37259:
2021-05-28 11:48

76年前の今日。1945年5月28日,沖縄戦のさなか,洪水で浸水したキャンプで髭を剃るアメリカ兵。ニューラルネットワークによる自動色付け+手動補正。

37257:
2021-05-28 04:34

96年前の今日。1925年5月12日,「治安維持法」が施行された。写真はその7年後の1933年2月20日,特高警察の拷問により死亡したプロレタリア作家の小林多喜二。ニューラルネットワークによる自動色付け+手動補正。 co/uj2roVK…

Recommended

TITLE
CATEGORY
DATE
NVIDIA、ゲームとデータセンターが好調で純利益3.8倍と過去最高に
企業・業界動向
2021-08-20 14:37
ヴァージン・ギャラクティックとブランソン氏は宇宙への乗客初打ち上げを祝う
宇宙
2021-07-13 19:54
SAPジャパン社長が「クラウドカンパニーとしての深化」を“宣言”した背景
IT関連
2021-01-15 06:28
2022年のDXと今後–テクノロジー導入戦略を決定づける主要トレンド
IT関連
2022-08-19 22:43
大分県と富士通、移住・ワーケーションの協定締結–従業員の遠隔勤務が可能に
IT関連
2021-03-26 23:09
新型コロナ後のリモート採用をサポートするDeelが約168億円調達、2020年に20倍成長しユニコーンへ
HRテック
2021-04-23 05:23
Docker DesktopとDocker Hubがシングルサインオンに対応。SAML 2.0と Azure Active Directoryをサポート
Docker
2022-01-20 12:23
クラウドサービスで世界に挑むフィックスターズの次の一手
IT関連
2021-04-16 14:30
カード決済データをAIで分析 クレディセゾンとサイバーエージェントが新会社「キャズム」
ロボット・AI
2021-06-02 12:33
なりふり構わぬ転職先への「手土産」……5G情報流出事件、他業種でも高まる懸念
IT関連
2021-01-30 10:39
米石油パイプライン大手へのサイバー攻撃、犯人はロシアを拠点とする集団「DarkSide」とFBIが発表
セキュリティ
2021-05-12 18:19
リモートワーク社員を「遊び」でつなぐ「バヅクリ」を手がけるプレイライフが1.4億円を調達
ネットサービス
2021-06-16 12:18
ヨーロッパ初の培養サケ、マス、コイの供給業者を目指すBluu Biosciences
バイオテック
2021-03-27 18:46
ニコニコ大百科に偽サイト、Google検索の上位に 公式が注意喚起
連載チーム
2021-04-22 14:02